旧東海道舞坂宿散策
(まいさかじゅく)
2013・7・21
 夏シーズンの青春18切符が7月20日から解禁、さっそく名古屋市内の堀川ギャラリーへ絵友達の個展を見に出かけました。米原から乗った豊橋行の新快速は1時間ほどで名古屋に到着する。しかし、絵友達のケロさんは午後から在廊というので、夕方までの時間を有効に活用することにする。名古屋で下車せず、そのまま豊橋へ向かう。さて、何処で下車しようかと車窓から外の風景を見ながら考える。蒲郡にしようかと迷っているうちに通過して豊橋に着いてしまった。そうだ、夏はやはり海がいい。そう思って浜松行きの普通列車に乗リこむ。やがて車窓から浜名湖が見えてきた。現役時代に新幹線の車窓から何度も目にした浜名湖、一度下りてみたかったので急遽ここに決める。下車した駅名は「弁天島」でした。



駅を降りるとすぐ前が弁天島でした。



赤い鳥居がある中洲が弁天島だろ、赤い大鳥居は弁天島観光シボルタワーだそうです。
後方の橋は浜名バイパスの浜名大橋です。

 この土地の情報は何も持っていない。まずは浜辺にあった観光案内所に飛び込む。ここで町の概要を観光案内マップを見ながら情報収集する。しかしこの炎天下の中を歩くのは熱中症になりそうだ。ラッキーなことにこの案内所にはレンタサイクル(500円)があった。これを借りて舞坂宿を回ることにしよう。降り立ったここは江戸から30番目の旧東海道「舞坂宿」と知る。さあ、江戸時代の面影と歴史をたどってみよう。




舞阪漁港




東海道舞坂宿の渡船場跡・北雁木(がんげ)
次の宿場、荒井宿へはここから海上一里半と書かれていました。
 
 浜名湖は・・・

 明応7年(1498)の大地震で陸が切れて、浜名湖と海(遠州灘)とがつながった。その地を今切(いまぎれ)と呼んでいる。舞阪宿は新居宿とを結ぶ「今切の渡し」の要所なのだ。




舞坂宿
 
 広重の絵は、今切の渡し船が往来した浜名湖が描かれているそうですが、現在の風景からこの場所はまったく想像できない。描かれている富士山には気がつかず確認しなかった。しかし、舞坂には描かれているこんな大きな山はなかったよ~(^^;)。
 


渡船場跡・南雁木
 
史跡「雁木」とは・・・

 雁木とは階段状になっている船着場のことで、地元では「がんげ」と昔から言っている。舞坂宿には三ヶ所の渡船場があり、一番南は荷物の積み下ろしをした渡荷場(とうかば)。真ん中は旅人が一番多く利用した主要渡船場で本雁木(ほんがんげ)と呼ばれている。北雁木は主に大名や幕府の役人が利用したところで、往還から幅十間(約18m)の石畳が水際まで敷き詰められていたという。


 


浜名バイパスと遠州灘
この浜辺の小高い松林の中に
白い灯台(右の写真)がありました。
 


舞阪灯台
 


船溜まりに沿って旧東海道の松並木へ向かう。



 


旧東海道と見付石
 見付とは江戸中期、人馬の出入りを監視するための番人が立っていたところだそうです。

 

旧東海道の見事な松並木
松が340本、700メートルも続いているという。




松並木を過ぎると春日神社がありました。
ここは弁天島の次の駅「舞阪駅」の近でした。
ここから旧東海道を浜に向かって戻りました。
 
 

宝珠院前の常夜灯(左)
 

岐佐神社
 


茗荷屋(みょうがや)脇本陣
 
 
舞坂脇本陣
 
 江戸時代の東海道舞坂宿は、東西交通を結ぶ今切渡しの渡船場でした。ここ舞坂脇本陣は旧東海道では唯一の脇本陣の遺構と聞きました。(平成9年に復元)

 脇本陣の写真を撮っていると中から”いらっしゃ~い”とおばさんの声がする。ここは見学無料で、このおばさんが親切に内部を案内、説明をしてくれました。





お殿様の部屋から
正面玄関からかなり奥深い所にある。



お殿様の部屋の後ろには蔵と綺麗な庭がある。




旧東海道
ちょっと変わった民家があったので写す。



旧東海道は浜名湖、弁天島の浜に突き当たる。
次の宿場、荒井宿へはここから海上一里半・・・
  

 やっとマップでチェックした主だったところを回って弁天島の浜にもどる。ガンガン照りの太陽の下、楽な自転車散策でももう汗びっしょりになりました。海水浴場の涼しい木陰で小休止しよう。

   
ソテツが並ぶトロピカルな海水浴場から弁天島の赤い鳥居が見える。
木陰は風が爽やかで涼しくて気持ちがよい。休憩しながら一枚スケッチしました。




 
トロピカルなソテツのある海水浴場と弁天島のシンボル赤い大鳥居
ちょっと和洋折衷の不思議な組み合わせしょう(^^)。


気持ちがよいが、あまりゆっくりしているとケロさんに会えない。
レンタサイクルを浜辺の観光案内所に返却して弁天島駅へ急ぐ。



15:30 名古屋駅に着く。
ここから地下鉄東山線に乗って最寄りの伏見駅へ。堀川ギャラリーへは案内いただいた通りにf伏見駅の⑧出口を出て広小路通を西へ。 10分ほど歩くと堀川にかかる納屋橋につきました。堀川ギャラリーは納屋橋交差点の北東角とあったが見つからず橋を渡ったりうろうろする。橋のたもとにやっと案内板を見つける。ギャラリーはこのビル(旧加藤商会ビル)の地下1階でした。

 午後4時過ぎ、ギャラリーのドアノブに手をかけたら中からドアーが開く。なんとケロさんがまさに帰ろうとして出てきたところでした。なんとラッキーな出会いでした(^^;)。

 


 



左の素敵なスケッチは
ギャラリーの入っている旧加藤商会ビルです。
ケロさんの作品からお借りしました。




≪堀川ギャラリーのご案内≫

ケロさん(加藤要治さん)の堀川周辺スケッチ展

日時: 7/9(火)~7/28(日)
AM10:00~PM5:00
注) 月曜休館

場所:名古屋市中区錦1丁目15-17
Tel: 052-202-3401

在廊日:7/9・12・19・21・23・28
   の午後、ギャラリーにおられます。


紹介です。

ほうろうARTケロさんのHP


 

ちょっぴり外国的な堀川沿い



堀川ギャラリー
作品展示とケロさんとの記念スナップです。
 今回の作品はこの堀川ギャラリー周辺風景でした。
 


夕方になってゴンドラが店仕舞いで移送されていく。
ケロさんと別れてから、堀川ギャラリーのある納屋橋を描きました。




帰りは名古屋駅まで歩くことにする。堀川沿いを歩いて四間道(しけみち)を散策・・・
しかし、あまりの蒸し暑さにスケッチする気力が萎えてしまいました。
 



屋根神
 


堀川沿いの古い町並みの四間道の通りと建物  

 四間道の由来は、1700年(元禄13)の元禄の大火で多くの町屋と寺社が焼失した。徳川吉通(尾張藩主)は、商家の焼失を避けるため、堀川沿いにある商家の裏道幅を4間(約7m)に拡張したとある。

ここは5年前にぶらり歩きで偶然に出会ったところです。
興味のある方はその時のレポート「四間道」をご覧ください。
 


 



なんとか名古屋駅にたどり着く。
青春18切符のスタートは浜名湖の暑い暑い東海の日帰り旅でした。