阿含の星まつり
2005・2・11


 偶然見た朝のテレビ(9:00〜10:00)で「千年の古都の都に春を呼ぶ炎と祈り・星まつり」というのを実況放送していた。毎年二月十一日に阿含宗本山で行われている「炎の祭典・阿含の星まつり」だった。このあたりもあちこち歩いているのにこの北花山は知らなかった。夕方までやっているというので見たくなり早速出かけました。

 山科駅を出て西に進むと正面に花山と京大花山天文台の観測ドームが見える。阿含の護摩の煙もうっすらだが立ち上っている。その山を目指してJR線に沿って約20分ほど歩くと神社があり、その横から住宅街の中の急な登る。静かな山道を少しいくと参道に出会う。大勢の人で大混雑、山伏姿の人からイベントのパンフレットをもらい行列に加わる。


住宅街から続く山道



合流した参道は大混雑



太鼓の音がだんだん大きくなりやがてオレンジ色の護摩供の炎が見え熱気が伝わってくる。
ちょうど12時に護摩の祭壇に到着




護摩供の会場風景
左に祈願成就を祈る宝生護摩の「神界檀」、右に先祖および縁の霊(ゆかりのみたま)を成仏させる解脱護摩「仏界檀」を築いている。
「星まつり」とは、運勢の節目である旧暦の年の初めに柴燈護摩を焚き、個人が生まれながらに持つ運命の星と、その年に巡ってきた星を供養し、個人の幸福と家庭の安穏・世界の平和・社会の繁栄を祈るものです。「阿含の星まつり」は、これに「真正仏舎利尊」の功徳力と「神仏両界の秘法」を加えて行われる法会です。・・・・阿含宗のパンフレットより





護摩は8時半点火されたのに、まだまだ山のように護摩木が積まれていました。



結界において、参拝者への招福除災を祈念する
大導師=桐山靖雄阿含宗管長の神仏両界秘密九字




総本山の山門

護摩会場からかなり離れたところにある総本山




総本殿にお参りする




 護摩供を見た後もう一つの楽しみ、北京にある中国道教の総本山「白雲観」の有名な門外不出の秘仏「六十星宿守護神将(ろくじゅうせいしゅくしゅごしんしょう)を見に本殿に向かう。いろいろな表情の中国風の大将軍、写真が取れないのが残念だが、皆さん自分の誕生年の大将軍の前で熱心にお祈りしていました。ちなみに私は辛巳(かのとのみ)大歳鄭但大将軍(たいさいていたん)というちょっぴり頼りなさそうな表情の大将軍にお祈りしました(^_^;)。






ドライブウエイより比叡山(左)が望める

 阿含宗総本山からさあどの道を帰るかなあ。同じ道を帰るのは面白くないので東山ドライブウエイを蹴上げ方面へ下ることにする。道路もこの日は阿含宗の星まつりのために一歩通行になっていて対向車がなくて歩きやすい。渋滞で行列している車より気持ちがいい。途中で出会った年配の男性が自動車道からそれて細い道へ入っていく、後を追ってショートカットの道を一緒に歩く。お話を聞くと地元の人、このあたりの山道に詳しくてよく歩いているという。達者な足取りでどんどん下っていく。




今日歩いたコースのGPS軌跡(歩行積算距離は約11kmでした)


 すぐに三条通りに出た。さあこれからどっちへ行こうか迷っていたらら三条通を横断して登り返すと京都トレイルの山道にいけると教えてくれました。教えてもらった曲がりを通り過ぎてしまい雑木林の中へ入ってしまった。
木の枝にオレンジのテープがあるので道だろうと思い急な坂を登っていくと夷谷町(来たほうに矢印)と書かれた小さな板切れが木の枝に見つける。山道に違いない、方向も間違っていないのでそのまま進む。そのすぐ先に白い道標杭があり、日向神社への道を確認する。その先に送電線の鉄塔があり、山科方面がちょっと展望できる。その前方にはしっかりした山道がある。ここで初めて京都一周トレイル「東山34」の道標があった。下の方には日向大神宮からの石段が見える。ここから大文字山に向かう道だ。



5分ほどの歩きで伊勢神宮遥拝所の石の鳥居に出会う。








遥拝所から5分ほど登ったところに石柱とトレイル「東山36」の道標がある日当たりのいい場所に出た。ここには山科・日ノ岡・御陵(日本最初の鉄筋コンクリート橋)とかかれた道標もある。遅い昼食をとってからその橋を見たさに大文字山への道から分岐して御陵へ向かう。





歩きやすい山道をどんどん下って行く(左の写真)と展望が開けた場所に出る。先ほどお参りした阿含宗の総本山が見える。


音羽山と山科市街の展望

ふたたび樹林帯へ道は続く、その先に山科との分岐があり御陵(右)へ下って行く。





山道を下りきって飛び出してきた雑木林・・・
正面には水処理施設があり、その前の疏水に細いみすぼらしいコンクリートの橋がかかっている。これが日本最初の鉄筋コンクリートの橋か?確かにその横には「本邦最初鐵筋混凝土橋」の石碑があったからそうだろう・・・・




疏水の隋道入り口(京都方面)


ひっそりした疏水横の散策路を歩いて山科駅まで帰り着きました。この時期は水量が少ないんだなあ