2012・6・6
先日、写真家の八田正文先生に「祗王井川探索マップ(野洲市観光物産協会発行)」をいただきました。それが縁でさっそく野洲の祇王寺を訪ねてきました。今年のNHK大河ドラマ「平清盛」に縁のある白拍子の「祇王」ということで、小さなお寺と祇王の屋敷跡には観光客がバスで押しかけていました。 祇王に頼まれて平清盛が造らせたという祗王井川に興味を持ってマップを参考に歩いてきました。 |
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図をクリックすると拡大します。
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祗王井川は近江国野洲郡江辺庄の庄司、橘次郎時長と刀自の間に生まれた妓王(ぎおう)は後に京へ上り白拍子となり、相国入道・平清盛の寵愛を受けたと伝承されている。伝説では、妓王は故郷の水利が悪く旱ばつに悩まされていることを清盛に訴え、承安三年(1173)に三上地先の野洲川のほとりから琵琶湖野田浦に至る三里(12km)の間に水路を作らせました。その恩恵をたたえて、この水路は「祗王井」と名付けられ、800年を経た今日も水田を潤しる。」・・・案内板より
左の「祗王井川探索マップ」の
構成と文は・・ 写真家の八田正文先生が担当されただけあって実に興味深く詳しく案内されています。4ページ構成で取水口の石部頭首工から家棟川の合流点までとなっています。 |
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現在の祗王井川(農業用水)の取水口は野洲川の「石部頭首工(とうしゅこう)」です。JR草津線の石部駅で下車して野洲川を渡って右岸へ。1時間ほどの歩きでスタート地点(頭首工)に着く。この日はカンカン照り、写真は綺麗に撮れるが、あまりの暑さにマップの半分の行程(JR野洲駅)でギブアップしてしまいました。 |
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国道1号線から橋を渡って野洲川の右岸へ。
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新しくできた国道1号線(バイパス?)の橋
その向こうにダムが見えてくる。
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せき止めているのが頭首工とのこと
読み方も、その機能も知りませんでした。
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この堰が石部頭首工です。
祗王井川の取水口はわからない。
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堰の部分は膨らんだゴム袋のようでした。
興味があって帰宅してから石部頭首工に着いてインターネットで調べてやっと納得しました。
ダムと頭首工(とうしゅこう)の機能
野洲川の水は、地面にもぐってしまうので、ふだん、川を流れる水は多くありません。野洲川は、日照りが続くとすぐに枯(か)れてしまう川でした。空気を入れて大きな風船ゲートをふくらませ、川の水をせきとめる。水面を高くして、水路から田んぼへ水を流す。洪水がくると風船ゲートの空気を抜いて、洪水を早く流す。そして田んぼへの洪水も防ぐ。
石部の頭首工は、平成16年度に新しい頭首工へと生まれ変わりました。水をせき止める部分は、ゴム風船の仕組みが利用されています。新石部頭首工によって、たくさんの水を安全に下流へ流すことができるようになり、効率的に農地へ水を送れるようになりました。
魚道もグレードアップ
頭首工ができると川に段差ができてしまい、魚が上流下流を行き来できなくなってしまいます。そこで、魚の通り道として造られたのが魚道です。昔の頭首工には1本の魚道しかありませんでした。それでは魚道を通ることができる魚はかぎられてしまいます。改修で魚道は3本になり、いろいろな魚が川を行き来できるようになりました。多自然型魚道(小さい魚も大丈夫)、アイスハーパー型魚道(泳ぎの早い魚)、傾斜導壁型魚道(どんな魚もOK)
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ここから水路に沿って歩きだす。
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水路のゲート
ここから用水は地上現れた
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予備知識がなかったら、たんなる水路だ。
単調な道・・・このマップがなかったら
たんなるウオーキングで飽きてしまうだろう |
祇王井川の水路とた田んぼ
近江富士が水田に映っている。
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麦秋
近江富士のあたりは一面に麦畑が・・
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麦秋と近江富士
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けっこう流れが速く、流量も多い
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マップで興味を引いた場所(1)
水路は大山川の下をくぐって向こう川へでる。
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大山川
用水路はこの下をくぐっている
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普通のレベルに戻って流れていく
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国道8号線手前で用水は工場内へ
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国道8号を横断、別の工場敷地からでてくる。
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マップで興味を引いた場所(1)
八田先生はここをインターチェンジと名づけられた
用水路は変化自在に進んでいく。
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後方を振り返ると近江富士が・・・
石部頭首工から1時間40分 けっこう歩いてきたなあ。
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新幹線のガード下をくぐると
八田先生のお宅が近い
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やがて用水は野洲駅方向へ直角(右へ)に
曲がる。水路は二つの流れに分岐
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広い道路を横断して住宅地の中へ
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行事神社の参道に沿って流れていく。
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突き当たりが行事神社です。
神社の手前で左へ
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すぐに「背くらべ地蔵」がある。
ここで右折、神社に沿って旧中山道沿いに流れていく。
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野洲小学校前
溝川のようにせまくなったり、このように
川の形になったりどんどん変化する。
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野洲小学校のフェンスに
祇王と祇女の姉妹の造形がありました。
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旧郡役所跡
いまは公園みたいだ。
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15:17 JR野洲駅到着
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足も痛くなるし、強烈な暑さにも負けてばててしまいました。マップの全工程を歩こうと意気込んできたがこのJR野洲駅でギブアップしてしまいました。自転車ならゴールまで行けたかも・・・・
もし興味をもって歩かれるなら、ぜひ”近江富士の写真家”八田正文さんのHPを訪問してください。面白い切り口で詳細に祇王井川歩きができると思います。
祇王井川探索マップ
私の「ぶらぶら歩き」のページとはまったく違います。
掘り下げ方が深い〜 ですよ。
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