牡丹の長谷寺へ

(奈良県桜井市初瀬)
2015・4・30
 室生寺を拝観した後、長谷寺への直通バスがあると聞いてPM2:00発のバスに飛び乗りました。所要時間は約50分、時間どおり長谷寺の仁王門前の駐車場に着きました。時刻はもう午後3時、急いで境内散策に出発する。




この絵は、長谷寺の本坊から本堂と登廊の見える風景です。


 長谷寺縁起と伽藍

 長谷寺は、山号を豊山(ぶざん)と号し、朱鳥元年(686)、道明上人が天武天皇のために「銅板法華説相図」を初瀬山西の丘に安置したことにはじまり、後の神亀四年(727)、徳道上人が聖武天皇の勅願によってご本尊十一面観世音菩薩を東の岡にお祀りになりました。徳道上人は観音信仰に厚く、西国三十三観音霊場を開かれた大徳として知られ、長谷寺はその根本道場とも呼ばれるゆえんであり、長谷詣で、長谷信仰は全国に広がりました。
 下って天正十六年(1588)、専誉僧正がご入山されてより、長谷寺は関係寺院三千ケ寺を有する真言宗豊山派の総本山として、また西国三十三所第八番札所として、檀信徒は約二百万人、四季を通じて「花の御寺」として多くの人々の信仰をあつめています。(長谷寺のパンフレットより)


さあ、長谷寺の仁王門から入山です。



長谷寺 仁王門
 長谷寺の総門で、三間一戸入母屋造本瓦葺の楼門です。両脇には仁王像、楼上には釈迦三尊十六羅漢像が安置されています。現在の建物は明治二十七年(1894)の再建だそうです。扁額「長谷寺」の題字は、御陽成天皇の御宸筆です。


 

仁王門をくぐるとなが~い登廊がはじまる。
 

登廊の両側には牡丹が咲き誇っている。
  
登廊(のぼりろう)
 平安時代の長歴三年(1039)に春日大社の社司中臣信清が子の病気平癒の御礼に造ったもので、百八間、三九九段、上中下の三廊に分かれている。下・中廊は明治二十七年(1894)再建で、風雅な長谷型燈籠をつるしています。


登廊の右手には牡丹が・・・・
 

登廊の中段からの牡丹園と仁王門
 

本堂正面
左は舞台になていて下の写真のような展望がある。

 

 本堂には真ん中に通路があり、右は本尊の巨大な十一面観音菩薩立像が祀られています。左へ行くと素晴らしい展望が見れる舞台に回れます。
 なが~い登廊を登り終えると長谷寺の本堂です。本堂ではちょうど読経が行われていていました。身の丈10mもある巨大な十一面観音菩薩立像を拝む。10名ほどの僧侶の声がお堂の中に響き渡り、そのすばらしく荘厳な読経に心が洗われました。
  

本堂前の舞台からの素晴らしい新緑を展望。

本堂
小初瀬山中腹断崖南面に懸造り(舞台造り)された大殿堂です。正面(内陣)は桁行(間口)の柱間九間、梁間(奥行)同五間、入母屋造本瓦葺で、また礼堂(外陣)は正堂よりやや低く、桁行九間、梁間四間、正面入母屋造本瓦葺となっている。その形(構造)はトップにアップしているスケッチ画をご参照ください。
 

日限地蔵尊から本堂を望む。

 

本堂から帰路道に沿って歩くとシャクナゲとツツジが・・
この花の咲く道を上がって五重塔へ向かう。
 

五重塔
 昭和29年、戦後日本で初めて建てられた五重塔で、「昭和の名塔」と呼ばれています。屋根は檜皮葺です。
 

牡丹が沢山咲いている長谷寺本坊
 亊相・教相の根本道場である大講堂や書院などがあります。寛文七年(1667)徳川将軍の寄進で建立されたが、明治四十四年(1911)炎上。現在の堂宇は大正十三年(1924)に再建されました。(奈良県指定有形文化財)
   
境内には沢山の薔薇が満開状態、 一番良い時に訪問できました。
 

本坊境内の薔薇園と本堂遠望
 

長谷寺正面参道


長谷寺参拝&散策を終えて近鉄の長谷寺駅へ向かう・・・・。



長谷寺門前通りの賑わい

 参拝者で賑わう門前の商店街です。いろんなお店が立ち並び賑わっている門前通りの入り口から描きました。ラッキーなことに午後5時までは車は通行止めとなっていたため、道の真ん中から描九ことができました。長谷寺側からです。


 



長谷寺仁王門の見える風景
からを描きました。

 近鉄の長谷寺駅へ向かう途中、商店街からそれて與喜天満神社の参道にある橋の上へ。ここは数年前に「第二日曜写生会」で来た時描いたスケッチポイントです。この前は長谷寺の本堂まで入れたため失敗、今回は仁王門までとしました。もう時刻は午後6時前、あわただしく描いて駅に向うことにする。



 

長谷寺駅へ向かう商店街(初瀬街道)
 あんなに賑わっていた商店街も店が閉まりだして人通りもすっかり消えて、ひっそりとした町に戻ってしまった。
 

 

16:00 近鉄長谷寺駅に着く。
 初瀬街道は川に沿って低い所を走っている。長谷寺駅はかなり高い位置にあり、一日歩き回った体にはこのきつい登りががかなりこたえました。タイミングよく着た電車にのり帰路に着きました。