瓶割山城(長光寺城跡)探訪
(かめわりやま 標高234m)
近江八幡市長光寺町
2016・2・6

  前から気になっていた近江八幡市と東近江市の境界にある低山、瓶割山山頂に城跡(長光寺城)があることをネットで知り、プリントアウトさせてもらってさっそく出かけました。近江八幡駅南口から北畑口(蒲生郡日野町)行きバスで6分ほどで登山口に近い「長福寺バス停」に着きました。

 

 長福寺バス停から見えるこの山が瓶割山と思い、すぐ前の長福寺信号から左の道へ入って行く。すぐにあると思っていた妙経寺はなかなか見つからない。

 

妙経寺
 妙経寺はバス停からすぐだと思ったが、けっこう歩いて見えていた山を過ぎ、つづく山との間に妙経寺がありました。登山口はこの妙経寺左の不二滝からだ・・・。
 

不二滝への道
さらに左の日吉神社も確認しておく。
 

日吉神社
石の大鳥居の奥になが~い参道が続いている。

 
赤ラインは今回歩いたルートです。
            瓶割山城遺跡

 山頂にある主な遺構は、三カ所の郭(くるわ)です。それぞれの間には堀切が掘られています。自然の地形を巧みに利用し、部分的に石垣が造られている。一番大きな石垣は一の廓の北西にあり高さ6mです。

 瓶割山城は、古くは長光寺城とよばれ、応仁二年(1468)に近江守護、佐々木六角高頼と対立した佐々木四郎政尭により築城されたとされ、詳細は不明だが、天正四年(1576)の安土築城の頃には廃城になったと考えられる。

 当城の北北東約5kmには佐々木六角氏の本城である観音寺城があり、政尭の時には守護高頼の観音寺城に対する城として、また、織田信長が観音寺城を後略したあとは、その支城として周辺地域の抑えの役割をはたしたと考えられる。

 瓶割山の山名は、元亀元年(1570)に、柴田勝家が近江守護佐々木六角承禎(義賢)と戦った際に、城中の水瓶を打ち割って城兵を奮い立たせ、戦いに勝利したことから「瓶割の柴田」の異名をとったという伝承に由来する。
 
(※地形図と案内文は不二滝入り口にあった「案内板」願からの抜粋です。)




不二滝
右奥に入ったところに一筋の滝?がありました。
登山道はここを左へ行く。上の図を参照ください。
 

日吉神社の社
日吉神社の参道に出て石段を登ると広い境内に出る。
社の右に登山道がありました。


登山道入り口
瓶割山城跡まで約360mとある。
 
 
樹林帯の中の狭い道を登って一気に登って行く



約15分弱で一の郭北面の堀切に着く。
左の斜面が大石垣気らしい。
 

一の郭と二の郭の間の堀切
左が一の郭、右へ行くと二の郭です。
 

主曲輪、一の郭の広場
 この広場の向こう側が一段下がっていて、そこが三の郭でした。頂上で出会った男性に案内してもらいました。かなり荒れているので、この方に会わなかったら見落としていました。
  

山頂に広がる瓶割山城遺跡です。
麓にあったものと同じ案内板がありました。
 

観音正寺城のあった繖山(きぬがさやま)
一の郭跡からの北北東の眺めです。


一の郭から土橋を歩いて二の郭へ向かう。
先ほど登って来たとき見た堀切です。


 

二の郭
 ここは一の郭と同じくらいの面積だが、こちらは木が茂っている。この先に瓶割山の三角点がありました。その先、少し下がったところに石垣の一部がありました。


瓶割山の三角点(標高 234.4m)
南方向に見えているのは雪野山だろう
 

二の郭虎口の石垣



  

近江八幡市街と八幡山
(山頂の一の郭広場より北西の眺め)
八幡山は斜めの薄い線(ロープウエイの道)が見えるのでよくわかる。その後ろは長命寺山だろう。八幡山は羽柴秀次の八幡山城跡があります。琵琶湖や比良山系は霞んでいてはっきりと見えていません。


 

古井戸
三の郭へ下って行くところにありました。
 

大きな石が転がっている。
城の石垣のものだろうか・・・
 

三の郭跡
石仏(地蔵?)も見られる。
 

山頂からの下山道
こちらが城跡への道だろう。いかにもそんな雰囲気だ。


案内板に書かれているように、
こちらの道全般が城跡なんだなあ。
 

攻め登るのを防御しているような道
山城の感じがする地形だ。
 

けっこう険しい道を下っていく。


11;40 下りきった場所にある大岩。向い側は道路を挟んで工場地帯だ。まだまだ時間があるので山麓に沿って道なりに瓶割山の様子を見に行こう。

 
 何度も登っている「箕作山・太郎坊山」が見えてくる。これで現在地が確認できた。そうだ帰りは近江電鉄にしよう。
 

下山地から約30分ほどの歩きで近江電鉄の武佐駅に着く。
ここかJR近江駅に戻る。ほんの一駅だ。


 近江八幡駅に着いたがまだ午後1時前だ。スケッチブックもザックに持っている。八幡掘周辺を散策してみたくなり、バスで向かう。
 
  いつも観光客でにぎわう八幡掘りを散策したが・・・

 

 
 結局、歩いただけで スケッチする気がおこらずじまい。それならと八幡山に登りだしたが、これも中腹まで行ったところで頂上へも行く気が失せて下山することに・・・(^^;)。
 さっき登って城跡探索した瓶割山の遠望でも写真に撮って帰ろう。


八幡山からの近江八幡市街と瓶割山遠景
 写真中央、低山が二つ連なっている。その左のこんもりとした山が瓶割山です。
 

瓶割山遠望を見るため中腹まで登って八幡山です。


八幡掘り散策も中途半端に終わったが、今日の目的「瓶割山」を探訪で来たので満足の一日でした。