当尾の里歩き−3

旧道ながさ道で浄瑠璃寺へ

2005・10・12



 当尾の里の石仏めぐりで歩き残して気になっていたコースを歩いてきました。JR加茂駅で入手した「加茂観光マップ(加茂町観光協会)」で旧道ながさか道とくぬぎ古道を知る。山道歩きの長い旧道ながさか道を行くことにしました。今日は迷い道対策にハンディGPSを携帯している。駅から一つ目のバス停、草畑(くさばたけ)から入るが道標がない。ちょうど畑で草刈をしている地元の人がいたので、旧道のことを聞く。道は荒れているし、イノシシにも注意がいるので無理をしないようにと親切に教えてくれました。堤防に上がり小さな川にかかる橋を渡って美浪(みなみ)の集落に入る。


この住宅の後ろの辻を右へ折れる。




赤線:今回歩いたハンディGPS軌跡
青線:前回歩いたコース



 旧当尾道・灯明寺山ハイキングコースの道標に出会う。矢印がないので右の道を住宅の方へ行ってみたが道がなさそうなので引き返して土手道を進むことにする。



最初は道のように見えなかったが、杉林に入るとしっかりした林道となる。



少し行くとさきほど渡った川に沿った道になる。




 開けた場所に飛び出すと畦道となる。道はわかりづらくなったが、地図(1/25,000地形図)で方向を確認して山手の方に進む・・・



 道がはっきりしてきて段々登っていく。この道は北下手(きたしもで)の集落からこれら段々畑へ畑仕事に来る道になっているようだ。



 だいぶ高度が上がってきました。この分岐に真新しい線刻の石仏がありました。

 本道はカーブミラーが立っているので推測できる。方向も稜線の鉄塔で間違いないことを確認できる。





分岐にあった線刻の石仏

 手製の説明板には菩薩像:天平時代(751)、奈良に東大寺が建立された際、大仏 の台座に線刻で彫られたものです。絵はがきの小さな菩薩を拡大して、この石に彫ってみました。途半ばですが一休みします。樹 老人 八十二歳(2004)と書いてありました。



 旧ながさか道のコース通り、北下手の集落に近づいてきました。






分岐

 村の中、道なりに下ると加茂カントリーへの舗装路へでるが、山道づたいに歩きたいので地形図の道を参考に左折、道は登坂となる。



北手方集落を過ぎて、振り返り撮影する。





 加茂カントリーへの舗装路を横断して再び草生した分かりづらい道を登っていく。やがてはっきりした林道になり、開けて場所から南下手の集落が見える。



 またすぐ、植林帯の道となり下っていくと民家に出会う。畑仕事のおばあさんに森八幡宮を聞くと舗装路に出て左へ折れるとすぐ見つかると教えてくれました。









森八幡宮

聖武天皇が恭仁京へ御遷幸の時(天平12年 740年)この地に勧請されたと伝えられる本宮は、「森の八幡さん」として、人々に親しまれている。また、森地区に「ずんどぼう」と呼ばれた力持ちの話も語り伝えられています。・・・案内板より抜粋

本宮奥50mにある「ずんどぼうの杖」は確認しませんでした。



森八幡宮の本殿

 岩のごつごつした斜面に建てられている



右の毘沙門天像だけアップして写す。



不動明王と毘沙門天

本殿の正面から右に行くと線刻で描かれた岩がある。近くに寄っても苔むしていて分かりにくい。



森八幡宮から舗装路を登っていく
写真は歩いてきた方向を振り返り写したものです





赤地蔵
地名である、勝風(しょうぶ)地蔵ともいうのか
ここを過ぎると加茂カントリーからの舗装路に出ます。ここでは岩船寺南口(ミクロの辻)方向めざして右へ進む。



分岐(案内板がある)

このまま直進するとミロクの辻から岩船寺へ
ここから右へ折れて大福寺地蔵経由で大畑バス停に向かう。



 白山神社の小さい社と大福寺地蔵がありました







大福寺地蔵

 地元の方だろうか、地蔵尊には線香とお花が供えられていました。





大畑バス停

かなり急な道をどんどん下ると、前回歩いた大畑のバス亭にでました。ここからバス道の舗装路歩きでまたまた登りになります(^_^;)。





岩船寺に向かうバス道から奈良の生駒山が展望できました。
 今日は岩船寺に寄らずに岩船の集落手前で浄瑠璃寺方面へ右折する。やっとここまで登ってきたのに、ここからまた下りになる(^_^;)。今日のコースはけっこうアップダウンがあり、こたえるなあ・・・





あしびの店

 くるたびにお邪魔して、顔なじみになってきました。やっとここで大休止して昼食をとる。バス道ならここまで2時間30分ほどなのに、回り道したため3時間20分もかかりました。



やっとたどり着いた浄瑠璃寺

昼食後、浄瑠璃寺境内を撮影する。本堂見学は本番のOB会ハイキングのときまでとっておくことにしました。







ちょっぴり秋の香りの浄瑠璃寺本堂(九体堂)




浄瑠璃寺の三重塔




 浄瑠璃寺からはバスで近鉄奈良駅に出ようと考えていたが、次のバスの時間は3時、1時間以上も待てない・・まだ行っていない浄瑠璃寺奥之院不動に行ってみよう。



「阿弥陀如来坐像」

 奥之院へ入る手前のバス道にある「ながおのあみだ」。徳治二年(1,307) 願主 僧行乗



奥の院への道

少し雑木林の中を登り、やがて谷に向かってどんどん下って行く。引き返す登りがつらいなあ・・



谷の岩場にある浄瑠璃寺奥之院不動



不動像のアップ



谷川沿いの小道

 戻り道の登りがつらいなあと、付近を見渡すと谷川に沿って薄い踏みあとが見つかりました。地図でチェックしたら西小(にしお)の集落に出られそう・・・思い切って進んで行くと写真のような歩き易い道になってきました。ラッキー!



西小の集落に飛び出す。

 二つに分かれている道路の間の樹林帯から飛び出しました。奥之院へこちらから行こうと思っても、はじめてではこのルートは発見できないぞ!





バス道に合流

振り返って西小の集落を写す。







加茂方面の風景

 ここからあと10分も歩くと浄瑠璃寺口バス停に着きます。奈良行きバスより加茂行きバスが早く来たので飛び乗りました。結局、加茂駅から京都経由で滋賀守山に帰りました。Tシャツ一枚でも暑い暑い一日でした。