近江湖南アルプス
鶏冠山
(けいかんざん 標高 490M)
2015・2・4

 昨日の節分の日と違い今日はよい天気、待ってましたとスケッチブック片手に自宅を飛び出す。しかし、適当な行先が思い浮かばない。とにかくJR栗東駅へ行こう。歩きながら、そうだ草津のギャラリー風の門に行って、そのあと草津の街でもスケッチ散策しよう。だが、降り立った瞬間、近場の湖南アルプスを歩きに行こうと思い立ち改札口出たところの案内ボックスで「湖南アルプス」の資料をもらい、登山口のある”上桐生行きのバス”時間を聞く。毎時00分にあるが出たばかり、バス便は一時間に一本しかない。バス待ちに早めの昼食をとって時間つぶしをする。




JR草津駅東口の④番乗り場で
上桐生行きのバスを待つ。


登山口へ向かう車窓から、見えてきた
鶏冠山(左)と台形の竜王山です。
 

12:30 草駅津から約30分で登山口のある上桐生に着く。ここはバス停奥にある公園入口、奥は有料駐車場
 

 駐車場の奥に登山道への林道がある。鶏冠山は見えているが目指す天狗岩は右手にありここからは見えない。
 

駐車場奥の北谷林道に入っていく。
何度も歩いている道だ・・・


 

 林道入り口から約5分ほど歩くと分岐に、左は北谷林道です。目的は天狗岩なので右の落ヶ滝線へ。道標には落ケ滝線 1.9Km 50分、落ヶ滝へは1.15Km 30分 とある。
 

 分岐を右にとるとすぐに奥池のある開けた場所に出る。そこからは岩が露出した湖南アルプスが望める。
 

 広場を過ぎて樹林の中へ、登山道の横には小さな谷川が流れている。
 

その谷川を何度か渡渉しながら進む。
 

 12:50 遊歩道の”たまみずきの道”に出合う。登山道はこの道を横断して直進する。右へ行くと遊歩道でオランダ堰堤へ行ける。もし、帰りに同じ道を下ってきた時は歩いてみよう。
 

落ヶ滝線と鶏寒山・北谷線の分岐
 ここで右へ、川を渡っていくのが落ヶ滝・天狗岩への道だったが勘違いして直進してしまう。慣れている道なのに・・・
 

なんとなくいつもの天狗岩への道と違うなあ。そんなことを感じつつ先へ進む。

 

ここまで来て間違ったことを実感する。
 

 歩きなれた天狗岩への岩場の道も、落ヶ滝への分岐もなかった。念のため駅でもらったルート略図をとり出してチェックする。先ほどの分岐を見誤ったのだ。遠回りでちょっときつい登りだが、鶏寒山の頂上経由で天狗岩に行けるからこのまま進むことにする。歩きなれていない道もかえって楽しい。
 

急登の途中に少し展望(西側)が開ける。

 

石山大津方面が樹林の間から見える。
横たわっているのは瀬田川と琵琶湖です。



  

JR草津駅構内の案内ボックスでもらったルート図
(鶏寒山部分)
赤ラインが今日歩いたルート(矢印は順路)


 

13:21 きつい登りが終わって稜線道に出た。

 

 進行方向左手(北)に展望が開け、湖西の比良山系の雪化粧が見える。



  

草津市街の向こうに琵琶湖と比叡山が望める。
(北西方面の展望)


  

13:26 子鶏寒山という名札が木に取り付けてあるピークに着きました。

 近江富士が遠望できる。その左後方に小さく見えているのは近江八幡市の津田山・長命寺山です。眼下には栗東のトレーニングセンターが見えています。

 今回のルートは初めて登ったので鶏寒山の手前にこんなピークがあるのを知らなかった。何度か落ヶ滝線ルートから鶏寒山へ登っているが頂上は樹林の中で展望はない。だからあまりこちらには登らず通常は展望もあり奇岩もある竜王山から天狗岩方面へ歩いている。
 

 

すぐ前に鶏寒山の頂上が見えてきた。
チラホラ残雪がある。
 

13:35 鶏寒山頂上に着く。
登山口からちょうど1時間の登山でした。
 春から秋にかけては樹木が茂ってこんなに展望はないかもしれませんね。先を急ぐため休憩しないで、いったん鞍部まで急坂道を下山する。竜王山から天狗岩へはその鞍部から登り返すことになります。
 
 

13:52 約20分の下山で鞍部の分岐点に着く。
 ここまで下ってきて天狗岩へ登り返す気力が失せてしまった。せっかくスケッチブックを持ってきたので一枚でも描きたくて落ヶ滝線を下る(右へ)ことにしました。
 

 下山道は昨日の雨のせいかせせらぎのように水が流れている。


   
こちらの道は岩場を通ることが多い。そんな濡れた岩場でスッテンコロリ、思い切りお尻を打ちました。手にもった買いたてのスケッチブックなので放り出せず受け身がおろそかになってカバーできませんでした(^^;)。
 

14:18 落ヶ滝への分岐
今日はお尻が痛いのでパスしよう。

 

 遊歩道の”たまみずきの道”に出合う。ここで登って来た道(落ヶ滝線)から外れ左へ、遊歩道でオランダ堰堤へ行くことにする。


整備された”たまみずきの道”を行く。

 

 鶏寒山頂上では曇っていたのに、ここまで下ると青空に白い雲、天気がコロコロかわる日だ。
   

オランダ堰提をバックに建つ
ヨハネス・デ・レーケの胸像
 オランダ人の土木技師。日本に招聘され、砂防や治山の工事を体系づけたことから「砂防の父」と称される。
14:55 先ほどの分岐から遊歩道に入って約30分、オランダ堰堤に着く。
 

オランダ堰堤

 淀川上流にあたる大津市の田上山一帯の樹木は、奈良や平安時代より寺院・仏閣の造営に伐り出され、明治維新後も建材や産業資材を得るために乱伐が続き、はげ山となった。この辺りはもろい花崗岩でできているため、保水力を失った山から一気に流れ出た雨水で、洪水時には川筋に大きな被害をもたらしていました。そこでデ・レーケは、山から川へ土砂が流れないように食い止めると同時に、荒廃した山に新たに木を植えるという二つの方法で治山治水を行いました。この一つがこのオランダ堰堤です。

15:00 上桐生バス停に着く。バスは1時間に一本、毎時30分だ。そのバス待ち時間を利用して天狗岩の見える竜王山をスケッチしました。
 




上桐生バス停近くからの竜王山
左端に大岩が突き出した天狗岩が見えている。