明日香村
牽牛子塚古墳迷い道
(けんごしづかこふん)
2015・9・29

 久しぶりに奈良の明日香村へ出かけました。目的は明日香村スケッチ散策と現役時代の相棒のお墓参り&画廊飛鳥訪問です。画廊は11:00オープンだから、一駅手前の岡寺駅から歩いて、まずは飛鳥駅の西側にある相棒のお墓へ向かう。ぶらぶら歩きで約20分で飛鳥駅近くの岩屋山古墳に着きました。


 

岩屋山古墳
 ここから近道で相棒のお墓へ向かう。お参りをした後、2010年、斉明天皇が眠る八角形墳と話題を呼んだ『牽牛子塚古墳』にもう一度行ってみたくなる。
 

11:10 牽牛子塚古墳への道標
 相棒のお墓のすぐ上からの道の方が近いと記憶しているので、そこから牽牛子塚古墳に向かう。





棚田の向こうに 葛城山が望める。
峠の分岐から100mで牽牛子塚古墳は右へと案内があったが、見落としたようだ。
この後、樹林や竹藪の山中を道なりに進むが、こんなに遠くはない。どうも道に迷ったらしい。



  迷い道、約15分ほど進んだ竹藪の中に大岩が見えてきた。その傍に男性二人の姿を見てホッとする。ここは何処ですか?と聞くと、一人は地元の人で、この大岩は「岩船」だと教えてくれました。ここはいつも散歩しているという。ここはもう岡寺駅に近いよ、あなたはぐるっと回り道して元に戻ってきたようですね(^^;)。その方に牽牛子塚古墳への道を聞くと親切に教えてくれました。
 

大岩の北面(歩いてきた道から)
 

反対側(南面)に回り込んだら・・・案内板が
 岩船(史跡)
 貝吹の連峰である石船(いわふね)山の山頂上近くに所在する花崗岩の巨大な石造物で、俗に益田岩船と呼ばれている。南側面に浅い溝状の切込みがあり、頂上部にはこの溝内に二つの方形の孔が穿たれている。・・(中略)・・・物見台とする説もあるが、用途は明らかでない。花崗岩の加工技術が終末期の古墳と共通するなど、すくなくとも七世紀代の特色をもち、飛鳥地方に分布する特異な石造物の中でも最大のものである。
(案内板より抜粋)

 

 大岩から下って出たところは大きな住宅街の中でした。そこには益田岩船の道標(案内)がありました。このすぐ先の団地内に公園がある。
 

 その公園に案内板が見えている。近づいてみると「沼山古墳」が案内されていました。古墳めぐりついでに立ち寄ってみることにする。
   
沼山古墳
 昭和57年に公園整備に伴う発掘調査で、径約18m、高さ5.5mの円墳が見つかったとある。墳丘の中央に片袖の横穴式石室南側に開口している。花崗岩の自然石を長手積みにし、玄室内は高さ2mまで垂直に積み、それから上は四壁を内傾に積み上げている。玄室内からは、銀製空玉・ガラス製小玉・トンボ玉・金環などの装身具、鞍金具などの馬具、鉄鏃、鎹、釘などの鉄製品、須恵器・土師器などの土器も出土している。六世紀後半に築かれた渡来人系の人の古墳と推定されている。


古墳を見た後、再び住宅内の大通りに戻って、教えてもらった道を探しながら牽牛子塚古墳へ。
   
 大通りを進み中学校に突当りと右へと教えられたが、住宅団地内で通がわからなくなる。ちょうど出会った男性に道を尋ねたら、以前に一度明日香村へ山道越えして行った記憶があると、その山道に向かって入って行く。なんとかそこを越えたら、元来た道に飛び出しました(^^)。
 

 12:06 約1時間前にこの分岐を左へ直進してしまった所に飛び出した。右の柵がある道が今住宅街から戻ってきた道です。ここから少し戻ると、左へ分岐する道がありました。ここが牽牛子塚古墳への道でした。来るときこの道があったのを覚えているが、草が茂って行き止まりのように見えていたから通り過ぎました(^^;)。
 

峠の朝市
 その道に入って行くと以前に歩いた記憶のある道でした。少し行くと歩き始めた時の「峠の朝市」が見えてきました。約1時間も回り道して元へ戻ってきました(^^;)。ここからすぐに牽牛子塚古墳に着きました。


   
  牽牛子塚古墳は現在も調査中のようだ。2010年だったと記憶しているが、斉明天皇が眠る「八角形墳」と話題を呼んだ『牽牛子塚古墳』、現地説明会に行った時は、考古学愛好者で長蛇の列、ゆっくり見学できなかった思い出が甦ってきました。今日は土曜日ですが私一人、ひっそりと静まり返っていました。
   
 
史跡 牽牛子塚古墳
(けんごしづかふん)

 万葉集に多く読まれた真弓丘陵の一角に位置している。墳丘は版築によって築成されている。墳丘の北西部に花崗岩の切石3個が露出しており、これを外護列石とする二段築成の八角形墳の可能性が強い。墓室は巨大な凝灰岩をくり抜いた横口式石槨で、中央部に間仕切部を削り出す二室の複式構造をしており、当初から追葬を意識して石槨を制作したものと考えられる。それぞれの石室の床には長さ1.9m、幅0.8m、高さ0.1mの低い棺台を削り出す。夾紵棺(きょうちょかん)の破片や七宝金具などが出土し重要文化財に指定されている。
 
  

中央のこんもり木々の茂っている所が牽牛子塚古墳です。


 

やっと近鉄飛鳥駅にたどり着きました。
 

  12:40 飛鳥駅から2分、最初に訪問するつもりでいた画廊飛鳥にやっと到着です。


画廊飛鳥ではこの日から始まった

~和輪を楽しむ ~
稲垣征弘・山崎一弘 二人展


 作品を拝見、オーナーの喜多(龍ちゃん)さん、北海道の旭川から来られた陶芸作家の稲垣さんと昼食をとりながら楽しいひと時をすごしました。
 

ぎゃらりーの中心にいい秋見つけた~(^^)
陶芸作家の稲垣さんとオーナーの喜多さん
 

来客を案内する画廊飛鳥のオーナー
古民家をギャラリーに改造、素敵な佇まいでしょう。
 

稲垣さんの作品に秋色を添えている生け花は山崎さんの作品です。