湖東三山の金剛輪寺
こんごうりんじ
(2011・11・16)
湖東三山の真ん中のお寺です。
  今回は紅葉見物というより、頼まれている「塔」のスケッチをするため、湖東三山まで足を伸ばしました。最初の西明寺は桧皮葺の工事中ということでテントの中でした。そういえば先日のOBハイクで行った石山寺も多宝塔が桧皮葺工事でテントを被っていました。それで次の金剛輪寺へ。
 金剛輪寺は天平13年(741)、行基により創建された古刹です。その後円仁が天台密道場として再興、弘安11年(1288)建築の本堂大悲閣は国宝です。寛元4年(1246)には三重塔が建てられ、鎌倉期の仏像を多数所蔵しています。
 湖東三山の西明寺・金剛輪寺・百済寺は紅葉の名所、今日も大勢の観光客で賑わっていました。しかし、紅葉の最盛期はもう少し先のようです。




金剛輪寺の一番奥にある三重塔(待龍塔)
この三重塔(寛元4年(1246)に建設)は昭和の復元大修理(昭和53年)されたものです。





正面入り口の黒門


拝観料を払う受付

金剛輪寺略縁起

 聖武天皇の祈願寺として、行基菩薩が天平13年(741)に開山されたお寺で、本尊の聖観音菩薩像は行基菩薩の作といわれている。嘉祥年間(850)に延暦寺の滋覚大師が来山。密教修法と西方阿弥陀仏の教化になり、天台宗の大寺となりました。
庫裏内から障子越しに見える庭園

名勝庭園
池泉回遊式の庭園で桃山・江戸初期、中期の三庭があり、湖東三山一の名園だとか・・・。
「血染めのもみじ」として広く知られているらしいが、まだ少し先になりそうです。


本堂へつづく長い参道
 参道の両脇にはお地蔵さんがずらっと並んで迎えてくれる。お地蔵さんには花ではなく、なぜかピンクの風車が備えてある。



二天門(重要文化財)

この門の両脇には仁王像と大きなわらじが・・・
わらじは「七難即滅」を願うものとのことでした。



金剛輪寺の本堂

  本堂内を拝観していると、住職の説明がはじまって、秘仏「聖観音菩薩像」は「奈良時代の高僧、行基菩薩が一刀三礼、拝みながら彫刀を進められた。やがて木肌から一筋の血が流れ落ちてきたので、この時点で観音さまに魂が宿ったとして、直ちにその彫刀を折り、粗彫りのまま本尊として安置されたました。」と伝わっているが、秘仏は完成されたお姿だと話されていました。ただし、秘仏なので今は拝観できませんと・・・はっきり記憶していませんが3年後?になにかの行事でご開帳があるようです。



三重塔より見える本堂と紅葉
一面が真っ赤に染まる”血染めのもみじ”にはちょっと早かったです。