明日香・小山田遺跡
(あすか・こやまだいせき)
2015・1・18(日)

「飛鳥 未知の大古墳か。濠48メートル 舒明天皇葬る?」という朝日新聞記事(2015年1月16日(金))を見て出かけました。現地説明会は1月18日(金)だけなので・・・
 奈良県立橿原考古学研究所は7世紀中ごろに飛鳥にに築かれた未知の古墳の一部とみて、規模や立地、特異な構造から、舒明天皇(593~641)が最初に葬られた場所との見方を明らかにした。 舒明天皇は、大化の改新で知られる中大兄皇子(天智天皇)や壬申の乱に勝利した大海人皇子(天武天皇)の父。



 お昼前、橿原神宮駅に着いたら、小山田遺跡行きの臨時バスが待っていて、係りの人達が案内している。大勢の見学者に驚きながらその行列に並んでバスに乗り込む。バスは15分ほどで甘樫丘南端の野田というバス停に着く。車窓からも大勢の人たちが歩いてるのが見えた。新聞発表の威力はすごい、それにしても考古学に関心のある人が多いのだなあ。
 

 12:20 展示されたパネルを前に奈良県立橿原考古学研究所の人から何回目かの現地説明がはじまる。パネルで概略を話されただけで、詳しいことは見学コース出口に貼り付けた新聞記事※を見てほしいという。スムーズに見学してもらうために質問はしないようにと注意がある。昼前でもう5千人もの大勢の見学者だという。こんな混雑ではいたしかたないか・・・


 

小山田遺跡の位置



掘割のイメージ図
(奈良県立橿原考古学研究所提供)

-朝日新聞記事より-
  

遺跡見学の行列。後方の森は甘樫丘の南端です。
 

敷石の種類を展示
 結晶片岩(緑泥片岩)は吉野川から?と室生安山岩(榛原石)は名の示すように奈良県の榛原から採られたと聞いた。
 

50メートルにわたって石材を貼り付けた掘割


 

掘割
 墳墓側(写真奥:北側斜面)は結晶片岩(緑泥片岩)と室生安山岩(榛原石)を張り、敷石が階段状に敷き詰められている。底面は15~30cmの石材を敷き詰めていた。

 

50メートルにわたって石材を貼り付けた掘割。
石のない部分は学校建設時に壊されたとみられる。

※見学コース出口に貼り付けてあった「明日香・小山田遺跡」についての新聞記事見出です。

  ・舒明天皇の初葬地か、飛鳥最大の方墳、裾に板石積み)・・・奈良新聞

  ・未知の古墳、埋葬者は? 専門家も諸説紛々、蝦夷の大陵説も・・・奈良新聞

  ・新たな発見で存在感、舒明天皇を再評価。蘇我氏に対抗の可能性。・・・奈良新聞

  ・7世紀半ば最大級方墳か。舒明天皇初葬地の見方。48メートルの堀跡、階段状遺構。
   「蘇我氏の墓」説も・・・日本経済新聞

  ・石の都 新たな謎、舒明天皇初葬地か、階段状の構造 陵と類似・・・・
   蘇我蝦夷の墓・後続の館説も・・・新聞社名見落としました。

小山田遺跡見学を終えて出口を出たら、すぐに菖蒲池古墳(しょうぶいけこふん)がある。
   
菖蒲池古墳(国指定文化財)
藤原京の朱雀大路の南延長線上に築かれた横穴式石室を埋葬施設とする古墳。墳丘は封土がほとんど流出し二枚の天井石が露出している。


その後、せっかく明日香まで来たので甘樫丘を散策することにしました。
山へ入って行くところで、のんびりとした田園風景があるので一枚スケッチしていこう。



現地説明会の後、甘樫丘付近でこの田園風景を描きました。



   
甘樫丘へ登って行く。静かなよい雰囲気だ。  
 甘樫丘(あまかしのおか)は、奈良県高市郡明日香村豊浦にある丘陵のこと。標高148mの、東西数百m、南北1kmほど広がる丘陵である。丘全体が国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区となっている。丘の北側には甘樫丘展望台、南側には河原展望台が整備されており、明日香村内や橿原市内の大和三山や藤原京などの風景を望むことができる。大化の改新以前には蘇我蝦夷と蘇我入鹿の親子が権勢を示すために丘の麓に邸宅を構えていたという。(ウィキペディアより)
 

甘樫丘展望台は大勢のハイカーや
観光客でにぎわっている。
 

展望台から眼下に飛鳥寺が見える。

 

後方に山は左・金剛山、右・葛城山
展望台からの風景


中央の三角山は大和三山の耳成山、
その右は雨の香久山です。


遺跡見学と明日香村散策を終えて近鉄飛鳥駅に向かう。

 飛鳥駅前にある懇意にしてもらっている「画廊飛鳥」さんに久しぶりに立ち寄りました。近ければちょこちょこ来たい画廊ですが滋賀からは遠い。久しぶりの訪問でした。

  

 ちょうどこの日まで開催されていた 陶芸展:木村あかねさん、つくたひとみさん、磯部祐介さんの三人展 を見せてもらいました。お茶をいただき、オーナー、作家の方々とも話ができ、休憩もさせてもらって帰途につきました。

画廊飛鳥は古民家を改装された素敵なギャラリーですよ。
オーナーも素敵な方ですから、明日香村へ行かれたら是非お立ち寄りください。

画廊飛鳥のHP
http://www008.upp.so-net.ne.jp/garo-asuka/