日本海クルーズと男鹿・敦賀・下北の旅

2007・9・6〜8
 夜中じゅう強風と激しい雨だったが、今朝は台風一過青空ものぞいている。
 最終日(3日目)の予定は八甲田山を越えて下北半島の恐山へ。そのあとは一路東北の背骨を走って(南下)して花巻空港へ。そこから空路伊丹大阪空港へ帰る予定です。

 恐山はなにかおどろどろしいくて気味が悪い賽ノ河原とイタコのイメージしか持っていませんでしたが、現実にはどんなところだろう。怖さ半分、興味半分・・・




ホテル城ヶ倉

朝食までの小一時間ホテルの近くの国道を散歩しよう・・・・
とにかくホテルをスケッチしてから出かけることにする。





ホテル前の像とブナ林




 スケッチしてから散歩へ・・・
・国道の両側はブナ林がつづいている。山の上は雲が集まっていて八甲田山の山々は展望できない。



 さて酸ケ湯温泉か城ヶ倉大橋どちらへ行こうか迷ったが、展望が期待できそうな城ヶ倉大橋へ下っていくことにする。


 20分ほど歩くと樹林の隙間から橋が確認できる。城ヶ倉大橋の手前までくると展望が開けた。遠くに見えているのは陸奥湾だろうか?
もう引き返さなければ朝食に間に合わない。ちょっと景色を眺めて駆け足でホテルへ戻りました。


 朝食を済ませて7時半に出発・・・・今日の行程は約400kmと昨日より距離が長い。一日バスに乗りっぱなしにのような感じだ。
   城ヶ倉のホテルを出発して5分もたたない所に有名な湯治場である酸ケ湯温泉になる。距離にして2km足らずなのにここは強い酸性いの硫黄泉、小さな鉄釘なら一週間ほどで溶けてなくなるらしい。ちなみに城ヶ倉は単純泉でした。

なかなか大きな酸ケ湯温泉の湯治館
 写真には写っていませんがこの右側はホテルになっている。

酸ケ湯温泉の源泉
 硫黄のにおいと湯けむりがあがっていた。

 登って行くほどに強い雨になり、見透しがきかない。八甲田山系の山々はとうとう顔を出してくれませんでした。



八甲田山の山麓
このあ足りにはあちこちに草原が広がっている。放牧地なのかなあ・・・・

山麓まで下ると青空も顔を出してきれいな虹も出てきました。山麓で十和田湖&奥入瀬渓谷への道と別れて恐山を目指して下北半島に向かう。


 やがて陸奥湾に面した野辺地町にバスは入ってくる。台風一過青空に海の色も青く波も穏やかでした。海岸線にそって走ると石油備蓄基地や原子力燃料センターで有名な六ヶ所村を通る。八甲田山のホテル城ヶ倉からバスに乗ること約2時間で陸奥・横浜町のサンシャイン(地元の海産物&お土産店)に着きました。休憩というより皆さんお土産買いに殺到です(^_^;)。地元特産の”活ホタテ”が人気でした。



サンシャインから対岸に見える恐山

ここから恐山へは海岸沿い(下北半島に沿って右回り)に走って約1時間らしい。
いよいよ”あの世”に行けますよ!とバスガイドさんが言う(^−^)・・・・
なんだか変な気持になってくる
 ここ下北半島にもローカル線(JR大湊線)が走っている。
次回来るときはこのきれいな海岸線をのんびり普通列車の旅もしたいです。



 やがてむつ市(ここもひらがな名の町です)入ってくる。町並みを外れるといよいよ恐山の参道になる。樹林におおわれた参道には”百数十丁”などと刻まれた丁石が見える。長い参道のようだ。
 少し前に友人夫妻の体験として話していたが、レンタカーでこの参道を通った時、なにか霊気のようなものを感じてゾクッとしたという。たった一台走っていたので怖くなって引き返そうかと思ったそうです。でも恐山に着いてしまうと観光客が沢山いることもあってか、その霊気はもう感じなかったそうです。
バスガイドさんもあの世とこの世の分かれ道だから無事帰れるかどうかなどと話しかける・・・なんかみような気分になる(ーー;)(ーー;)(ーー;)・・・・・・!

参道にある恐山冷水

ここでバスを降りて手を清める。


恐山に入る手前にある三途の川に架かる橋
 
 ツアー客はほとんどが高齢者(^_^;)ということで、事故防止のためバスで横の道で三途の川を渡りますから安心を…さらにバスガイドさんから”あの世とこの世の分かれ道”無事にこの世に戻れるかなと冗談ぽく脅かしていました(^_^;)。


恐 山

心と見ゆる湖を 囲める峰も 蓮華なりけり ・・・・ 桂月





 恐山は今からおよそ千二百年の昔、滋覚大師円仁によって開かれました。
 諸国に教えを説かれての旅の果てに、この下北の地に霊山と呼ぶべき風光にに感じ入られ、地蔵菩薩一体を彫刻、本尊とされました。
 
 この地は宇曽利湖を中心に八峰に囲まれた形があたかも花開く八葉の蓮華にたとえられます。火山ガスの噴出する一帯は地獄に、そして湖をとりまく白砂の浜は極楽になぞらえ、人々は、千年の長きにわたって、「人が死ねばお山に行く」という素朴な信仰と祈りを伝えてきました。

 恐山にはふるくから東北一円にとどまらず、日本各地から信者の参拝が絶えませんでした。とりわけ、七月の大祭典、十月の秋詣りは、肉親の菩提を弔い個人の面影を偲ぶ多くの人々であふれるそうです。(恐山の案内から抜粋)

寺名: 恐山菩提寺
本尊: 延命地蔵菩薩
開基: 滋覚大師円仁
本坊: 曹洞宗円通寺




総門の右手に見える門と右は六地蔵







恐山の入り口の門、総門からスケッチする。






 総門をくぐったら正面に山門が、
その右横に本堂が見える。



山門


 山門をくぐってたところにある地蔵殿(本尊が安置されている)にお参りしてから、 さらに地蔵殿の後ろに「奥の院(不動明王)」と”地蔵山”があります。その地蔵山の右に”剣の山”は左に”鶏頭山”が並んでいます。恐山はいくつもの山の総称とのことです。

参拝した後、地蔵殿の右へ、そこから無限地獄、塩屋地獄、賽ノ河原、血の池地獄、極楽ヶ浜、地獄谷金堀地獄、修羅王地獄・・・・まだまだいろんな地獄がある。地獄極楽を順路に従って30分ほどの散策をしました。




極楽ヶ浜目指して賽ノ河原・地獄を回る





あちこちに石積みが・・・
ここから見えている門は先ほどは行ってきた総門です。その後ろは宇曽利湖、その後ろの山は恐山、右から大尽山、小尽山、北国山、釜臥山、屏風山と並んでいる。




極楽ヶ浜

 いろいろの硫黄の香がするゴツゴツした岩の地獄を過ぎると最後に極楽ヶ浜がある。後方の山は恐山の山々(大尽山、小尽山、北国山、釜臥山、屏風山)、その前は宇曽利湖です。

 私のイメージには”恐山=イタコ&賽ノ河原”がありましたが・・・
イタコは、恐山大祭(毎年7月20日〜24日)、恐山秋詣り(毎年10月、体育の日を最 終日とする土、日、月の3日間)の年2回、恐山へやってくるらしいです。でも観光シーズンにはいることがあるとガイドさんが話していました。わたしは見ていませんが・・・今日も一人のイタコがいたよとガイドさんがいってました。口寄せだけでなく、占いもすると聞きましたがみてもらう勇気はありませんでした(ーー;)。


 旅のメインイベントは終了。あとは近くのレストラン&土産物店へ立ち寄って昼食とまたまた買い物でした。わたしはお店の前に飾ってあった名物ねぶた(現寸の何分の一だろうか)のスケッチをして時間つぶしをする。



昼食に立ち寄った土産店&レストランの入口に飾ってあったねぶた。






 もう一つのねぶたをスケッチしだしたが、全体が入り切れず失敗。
スケールダウンしたねぶたですが雰囲気だけは楽しめました。



 さあここからは、八戸経由で八戸自動車道と東北自動車道を乗り継いで一路花巻空港へ突っ走ることになる。東北の背骨といわれている高速道路の車窓を楽しみながら、岩手山が見えてくるのを待つ。でも岩手山が近づくにつれて雲が多くなってくる。残念ながら期待していた岩城さんの雄姿は見れませんでした。
 盛岡市を過ぎた所にある”岩手山サービスエリア”でトイレ休憩。ここは名前のとおり岩手山がすぐ目の前に迫る東北道随一の山岳展望SAと言われているのに・・・・。




岩手山

 岩手山の中腹以上は雲の中、しばらく待っても雲はとれない。あきらめてそのままスケッチしました。

花巻空港はもうすぐだ。
台風9号と一緒の旅でしたが最終日は晴れ、そのおかげで快適な空の旅で大阪伊丹空港に予定どうりに時刻に無地到着しました。 実質2日間で東北地方の「秋田県−青森家−岩手県」を巡る駆け足ツアーがでした。