興福寺訪問と奈良公園散策
2015・4・9

  興福寺・特別公開2015「中金堂再建現場」という新聞記事に目が留まる。奈良生まれ、それも興福寺の近く育ったから、このお寺についてはとても関心がある。この期間(4月6日~19日)だけの一般公開で、ちょうど大屋根に鴟尾(しび)がのせられたところだ、近くで見れるのは今しかない。見逃すと3年後の完成まで公開されないときている。完成後では間近では見れないと思い、奈良へ出かけました。


 

 11時前に近鉄奈良駅に着く。東向き商店街を歩き、花を買って三条通りにあるお寺へ墓参りに行く。奈良へ来た時はだいたいこのパターンから始める。
 

三条通りから奈良公園方面を見る。
 左の建物は古都奈良には珍しい石造りの南都銀行本店です。
 

 東向き商店街まで戻って、中ほどにある坂道を登って興福寺へ。正面に再建中の中金堂を覆っている巨大な工事用建物が見えている。今日の目的はこのテント張りの工事現場に入って大屋根にのったシビを見るのが目的です。
 

 坂を登りきると左手に興福寺の北円堂が見えてくる。子どもの頃は柵もなく自由の近づけ、よい遊び場でした。



 

中金堂再建工事はこの巨大な仮屋根の中です。
 

中金堂前から毘沙門堂と五重塔が望める。
   

一階の屋根はまだ瓦を葺いていませんでしたが
柱と格子窓は朱色と青緑が塗布されている。
 

大屋根は瓦が葺かれて、立派な鬼瓦は目の前で見れましたが、せっかく楽しみ来たのに金色のシビはメッシュ状の薄い布で覆われていて見えない。
 

 せっかく金色のシビを見るのを楽しみに来たのに、と係員に不満を漏らすと、でも昨日まで見学者で混雑していたのに今日はゆっくり見学できていいんですよといわれる。



  

かなり高い大屋根の見学フロアーから南円堂と奈良市街が望める。
(南西方面の展望)



 

東方を見ると左に宝物館、右に東金堂、その後方に若草山と春日山が望めました。



興福寺のチケットは1500円、高いなと思ったら・・・・
この中金堂工事棟と興福寺宝物館、東金堂(毘沙門堂)の共通券となっていました。
宝物館では阿修羅像も間近で見られました。拝観の後、奈良公園散策することにしました。
   
  奈良公園名物の鹿、鹿せんべいをやる観光客でにぎわっていました。
ここから春日大社の参道へ、
 

春日大社の二の鳥居
 

春日大社の山門
 ちょうど春日大社では第六十次式年造替記念の「国宝 御本殿 特別公開」(4月1日~5月31日)中で賑わっていました。通常は拝殿から拝むだけで内部へは入れませんが、この期間中は有料(1000円)ですが見学ができます。二十年一度、普段は足を踏みいられない特別な場所から国宝、春日造りの御本殿を間近で拝観できるそうです。また、後殿(うしろどの)は明治維新以来長い間閉ざされたままでしたが、この式年を機におよそ140年ぶりに開門され、中で参拝できる。見学したいと思いつつ、お詣りした後、二月堂へ向かってしまいました(^^;)。




 

土産物店やレストランなどが両側に並ぶ若草山への石段手前にある茅葺の茶店です。


 

 茶店を描いた後、正面から若草山に登りたくないので石段を登らず、右の舗装路へ。少し歩くと「春日奥山遊歩道」への入り口があります。
 

 遊歩道入り口の案内板からこのルートで若草山頂上を目指しました。

   
  世界遺産の春日山原始林中の道を行く・・・
 

もう3時前・・・、
ところどころで下って来るハイカーに行きかう。
 

こんな東屋の休憩所もここで二つ目です。
頂上まだはもう一歩きだ。
 

14:50 春日奥山ドライブウエイに合流
 遊歩道入り口から40分ほどで若草山頂上手前のこの駐車場に着きました。このすぐ先が若草山の頂上(三重目)です。
 

頂上にはまだ桜の花が残っている。
 若草山は正面から見ると一重目、二重目、三重目と重なった山に見えます。前出の「興福寺中金堂工事仮屋」からの展望写真を参照ください。
 

若草山頂上の鶯塚古墳
 若草山(標高342メートル)は・・・
 芝生に覆われた山で、山頂には、5世紀頃に築造されたといわれる史跡「鶯塚古墳」があります。毎年1月には、有名な「若草山焼」があります。夜空をこがす壮観な炎の祭典です。標高300メートル以上の山頂にある古墳としては、我が国最大級の前方後円墳です。ここには三角点もありました。
 

若草山入山券
 若草山は正面から入山、三重目から下山する場合も入山料は必要です。ただし、裏のドライブウエイや、歩きで来た場合、三重目の散策は無料です。
 




頂上の 鶯塚古墳跡からの眺めです。
  

若草山頂上(三重目)から二重目を望む
(後方は奈良公園と奈良市旧市街です)
  

二重目から三重目を見る
下山道の途中にある小さな小屋は入山ゲートです。
ここで入山料150円を払って、二重目、一重目へと下って行きます。
 

一重目からの展望
真下には土産物店やレストラン旅館などが軒を並べています。
その後方は奈良公園で興福寺が見えています。
右端の大きな屋根の建物は、東大寺大仏殿です。
 

若草山の一重目からから下山する道から、大きな大仏殿が目に飛び込んできます。
 

若草山の麓のげーを出て、土産物店の並ぶ道を歩いて
手向山八幡宮へ、境内を通り抜けると・・・
 

お水取りの行事で知られる二月堂です。




  

二月堂への裏参道
ここは写真家や画家に人気のある二月堂定番のスポットです。


 

大仏殿の裏を通って転害門へ・・・
このアングルの大仏殿もよく描かれています。
 

転害門
 東大寺の転害門(てがいもん)は、
 1180年(治承4年)の平重衡の兵火、1567年(永禄10年)の松永久秀の兵火にも焼け残った貴重な建物で、天平時代の東大寺の伽藍建築を想像できる唯一の遺構(国宝)です。

 転害門は、手貝門・手掻門・手蓋門などとも書かれた。
 東大寺の西北にあるので「西北大門」、この門が佐保路(一条大路)の起点となっているので「佐保路門」とも呼ばれている。
 今日は興福寺中金堂一般公開を見に来て、その後、いつものごとく歩き回ってしまいました。