2006・4・7
昨年末から「登り窯」を描きに何度か訪れていた信楽ですが、真冬は寒くてとてもスケッチはできない。今日は天気もいい。暖かくなったので、ぶらりスケッチ散策に出かけてきました。 信楽といえば狸の焼き物が有名ですが・・・ 愛宕神社・陶器神社信楽の市役所信楽支所横の無料駐車場に車を止める。さてどのように歩こうか。まず信楽支所で案内パンフレットを入手。近くにまだ行ったことがない愛宕神社・陶器神社がある。神社は愛宕山の頂上だ。 |
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中央病院の横を入り、道なりに坂道を少し登ると鳥居が見えてくる。石段を登っていくと信楽の町が展望できます。 |
頂上の愛宕神社 |
愛宕神社は・・・ 千二百年の伝統を誇る信楽焼きの生産と不可分の関係にあり、毎年七月に山頂の愛宕神社に松明を奉納する荘厳にして古式ゆかしい神事が古くより行われている。また東京の有名な愛宕神社は、徳川家康が慶長八年に幕命によって、この信楽の愛宕神社の分霊を江戸に移したものであるらしい。 |
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さすが陶器の町、陶器の灯篭と狛犬が出迎えてくれる。 |
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山道でであったショウジョバカマ |
登り窯の大きな屋根や煉瓦つくりの煙突が展望できました。焼き物の町らしい光景ですね。 |
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今は使われていない登り窯 |
窯元散策路を行くと何回か通っている場所に出た。後方中央の低山が先ほど登った愛宕山です。 ここに登り窯見物できますという新しい看板がある。この前着たときにはなかったなあ・・・ |
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「陶屋六代 丸由製陶」の看板に誘われて中へ入らせてもらいました。 ちょうど作業中の方がおられたので挨拶をするとこの窯元のご主人とお父様でした。この町のたたずまいや登り窯のある風景が描きたくてきているが、陶器のこと、登り窯のことなどほとんど知識を持ち合わせていません(^_^;)。 この登り窯はだいぶ風化が進んでいますが、いつごろまで使われていたのですか? ・・・と聞いたら昭和40年頃で重油窯・灯油窯に切り替わったとのこと。屋根を作って保存したいのだが費用がと悩んでおられました。 ・・・信楽は陶器の町で全国的にも知られているのにその歴史的なシンボルなのに町や甲賀市は援助してくれないのかなあ・・・・ |
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「陶屋六代 丸由製陶」をスケッチさせてもらいました。 そうだ、新宮神社のそばに信楽伝統産業会館へ行って知識をもらおう・・・ この建物には観光協会と商工会も入っている。 登り窯(2)窯元散策路で出会える登り窯昨年12月、雪の降る寒い信楽へ何度も行って仕上げた作品です。 パステル(F−20) 信楽伝統産業会館
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これは室町時代のもの 大きなかめなど生活の道具のようだ。 |
信楽の火鉢作りは全国でも一番とか・・ |
焼成による装飾の説明 |
説明パネル(左の写真)より一部気になった部分を転載させてもらいました。 「自然釉」 穴窯あるいは登り窯など薪を原料とする窯で、焼成中に薪木の灰が、素地の長石に付着することで化学反応を起こし生じたガラス質の淡緑・黄褐赤褐・青緑色のよどみのことで、別名ビードロと呼ばれます。 「火色」 緋色ともいい、釉薬のかかっていない器面の無釉部分に現れる淡紅色の模様です。主として素地に含まれる鉄分が、焼成中に酸化することで発色します。土質はもちろん焼成時の湿度や塩分、灰分や窯の中の炎の流れ、窯焚き方法など様々な条件によって現れる発色も多様に変化します。この様な諸条件をコントロールするには豊富な経験と知識、技術が必要とされます。 |
さあ、今度は朝宮茶で知られる朝宮へ行って見よう。でも車で走っているとなかなかスケッチポイントが見つからない。あきらめて引き返すことにする。 この国道307号線はよく通っている道だ。この道を通るたびに思い出す「神崎紫峰」さんというお名前、滋賀でも屈指のパソコン通信「琵琶コムネット」を主催されていたことと、信楽に途絶えていた「穴窯」を復活されたお一人ということだけしか知らないのに・・・ 朝宮から信楽へ引き返す途中、幸運にも「神崎紫峰」さんの看板が目に入りました。あわてて引き返して細い道を少し入ったら、そこに穴窯の工房がありました。おそるおそる玄関のチャイムを鳴らしました。突然の訪問にも親切に応対してくださって、いろいろお話をうかがうことができて嬉しかったです。 不思議な出会いでした。穴窯のことや、それをテーマにした「カマタキ」というカナダ・日本の合作映画がこの工房で撮影されたことなど・・・・ 先ほど産業会館で仕入れた付け焼刃の穴窯や自然釉の知識はまるで思い出せず、失礼なことをしたと反省しています。それで帰宅してからさっそく神崎先生のホームページを拝見したり、 http://www.anagama.jp/ 貴重な「炎の縁 人の縁」という著書を読みはじめています。 |
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はじめて見ることができた穴窯 チャンスがあれば一度窯焚きを見てみたいなあ・・ |
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MIHO MUSEUM
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トンネルを抜けるとつり橋の向こうにちょっと変わったデザインの本館がある。 |
本館を入ったところのガラス張りのフロアー は日本画の屏風絵のようです。 |
帰りにはMIHO MUSEUMに立ち寄り日本美術の鑑賞もできた楽しい信楽行きでした。 |