2006・10・17



 昨日、いつものように珈琲館でOB仲間と会いました。そこでU先輩から琵琶湖疏水の工事で使われた竪抗(シャフト)の話がでました。疏水は難工事だったことくらいしか知らない。初めて見せてもらった竪抗の写真に興味が湧き、さっそく探しに行ってきました。教えてもらった京都市水道局HPの疏水資料をチェックすると、竪抗は第1疏水の長等山の下を走る第1トンネルにあるらしい。第1竪抗と第2竪抗の二つが小関越の道の山科側にあるとのっている。小関越は昔の間道ということで以前に歩いているが、疏水に注目していなかったので、竪抗は気にも留めていずまだ見たことがありません。
 ・・・・ということで、JR山科駅から出発することにしました。駅から毘沙門堂門跡(北)に向かう道を行くと10分ほどで疏水に出会います。そこから琵琶湖側(東)へ向かって歩き出す。



疏水トンネル

少し歩くと疏水はトンネルとなる。入り口が見えている。そばで釣りをしていた人に聞くと・・・



散策路

・・・トンネルの向こうへはこの山を巻いて散策路は続いていると教えてくれました。

回り込むとトンネル入り口があり、再び疏水の横を歩いて先に進む。やがて住宅街に入っていく、その手前から疏水はトンネルの中へ。ここが第1疏水第1トンネル西口(藤尾側)で「廓其有容」(かくとしてそれかたちあり)の表札が・・・HPでチェックしていないと読めないよ。
山縣有朋 筆
悠久の水をたたえ、悠然とした疏水のひろがりは、大きな人間の器量をあらわしている。



降下したの分岐

住宅街へ入る手前で川に沿って右へ。やがて国道161号バイパスの高架が見えてきます。





高架下の分岐を右へ

この道を下ってきた人に写真を見せて聞くと、この小関越道の右手に見えると教えてもらう。ただ第2竪抗(シャフト)は分からないという。




この山道の右下に竪抗を見つける。
 先生に引率された小学生達も竪抗を見てわいわい騒いでいました。





第1竪抗(シャフト)

 水道局の写真は竪抗の上がドーム上になっていたが、ご覧のような状態で草生していました。


竪抗(シャフト)

 第1トンネル(長等山のトンネル)は,当時我が国最長のもので多くの人達がその成功を疑いましたが,山の両側から掘っていくほかに,山の上から垂直に穴を掘りそこから山の両側に向けて工事を進めていく竪坑(シャフト)方式を我が国で初めて採用し,工事の促進を図りました。
京都水道局HPより





小関越えの道が広い舗装路と合流
左が今登ってきた道です。



峠のお地蔵さん
合流点のすぐそばが峠です。



峠からは琵琶湖に向かって広い舗装路をどんどん下っていきます。



住宅が見えてくる




小関町から下ってきた峠方面を振り返る。




小関越の道標
三井寺の文字が見えます。



小関町の案内板(左)と小関越の道を振り返る。



長等神社(ながら)
 この長等神社の右に三井寺観音堂入り口があります。


三井寺の観音堂入り口から少し歩くと疏水第1トンネル入り口(東口、大津側)に出会う。
ここの表札は・・・
「気象萬千」(きしょうばんせん)
伊藤博文 筆
千変万化する気象と風景の変化がすばらしい
(宋・岳陽樓記の一節)
京都市水道局のHPより



疏水とトンネル入り口



琵琶湖と疏水のゲート



疏水の取水口
琵琶湖のに着きました。湖上には遊覧船のミシガンが・・・右へ行くとすぐに浜大津港です。
そんなにしんどいルートではなかったが、今日はTシャツ姿でも汗ばむほど暑かったです。