(338m)
2004/11/10
画材屋さんで偶然であった方から、水彩画展を大津の歴史博物館で開催していると聞いて出かけました。平地歩きをかねてJR大津駅で下車、長等公園から三井寺境内へ。途中、三井寺境内の三尾神社の紅葉風景をスケッチしをしました。 |
三尾(みお)神社境内の紅葉をスケッチしました。 三尾(みお)神社は園城寺(三井寺)の境内にある兎にゆかりを持つ宮。卯年生まれの守護神。縁結び、安産に霊験あらたかな社。 スケッチした後、隣接する歴史博物館で水彩展を鑑賞する。 そのあと裏手の山道(東海自然歩道の一部)を歩いて行く。舗装道路にでて住宅街を行くとやがて近江神宮と宇佐八幡宮・宇佐山城跡の分岐点にでました。左、宇佐八幡宮0.4km、右近江神宮0.3kmの道標がある。以前近江神宮にお詣りしたとき後ろの宇佐山にも登ってみたいなあと思っていたので迷わず宇佐八幡へ向かいました。 |
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宇佐八幡宮の参道入り口の鳥居 坂道の参道を進むと宇佐八幡宮。宇佐山頂上(宇佐山城跡)への道がわかるかな・・・。 |
急な坂道の参道を登っていくと宇佐八幡の社が見えてくる。そのちょっと手前にある金殿水の館があったので立ち寄ってみました。 |
金殿水の説明文には・・・ この泉は昔、天智天皇(667)がこの地に皇居を定めた折り病気になられ、その時「中臣ノ金」という人がこの井戸水を差し上げたところ御平癒されたとある。故にこの泉を「金殿井」いう。後世、この水を頂き疾病に霊験を受く。八幡宮の創建(1065)に際し「御神水」として一般に公開、次第に広くその効を伝え、特に難病諸病に奇瑞あり。 霊泉祭 毎年八月上旬 土用の日にこれを頂くととくに効験あり。 |
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宇佐八幡宮の本殿 |
宇佐八幡宮の由来は・・・ 人皇第十代冷泉天皇の治暦元年八月十五日(約九百十余年前)、鎮守府将軍源頼義公がこの山に九州宇佐神宮を祀り産土神として崇敬しました。故にこの山を宇佐山と名付けた。後に織田信長がこの山頂に宇佐山城を築き浅井朝倉軍と戦った。そのときの落城の戦火により社殿ことごとく焼け失せ爾来仮殿のまま九百年余を経ている。 また、「むし八まん」と称し子供の守り神として名高いとある。 御祭神 八幡大神(應神天皇) 縁 日 一月十五日 |
参道から右へ入った所にある宇佐山城跡への入り口に立っている看板。ここから樹林帯のはっきりしない道を登っていく。倒木などで荒れているがテープの目印があって迷うことはない。 |
宇佐山(宇佐山城跡)の登山ルート 今回のコースは地図の下の方から上へ歩きました。 |
杉と雑木の林の中の山道から尾根に出ると木々の間から比叡山が見えました。飛び出した所にははっきりした道があり、右に下山する明確な山道がある。左手はすぐコンクリートの階段になり、アンテナ施設が見える(右の写真)先ほどから機械音が聞こえていたのはこの頂上で作業していたからだった。 |
頂上はテレビのアンテナと施設が占拠していて城跡などの痕跡はなない。木の幹にどこかの山の会がつけた「宇佐山338m」の標識があっただけ。工事中の作業者5名に合う。どこから登ってきたの?と聞いたら、先ほどの分岐から道なりに少し下った所から来たという。そこは京都と滋賀を結ぶ交通量の多い「山中越」の道でした。 以前山科から三井寺へ歩いたとき道を間違って比叡平の住宅地に迷い込んで、この道を延々と歩いて大津市街へ下った道でした。 |
テレビアンテナ施設のある頂上直下の急なこの坂道数分下ると・・・・右の写真のようないい道になる。 |
この先、すぐに開けたところに出る。すぐ右手は山中越えの道路。このあたりでまで自動車の騒音が聞こえていました。 |
車の切れ目に振り返って宇佐山を写す。 山中越えのこの道は歩道がなく歩くには危険がいっぱいです。距離も長い(大津市街へ4kmとある。)ので、元の道を下山して近江神宮へ出た方が賢明です。 |
やがて展望が開けて琵琶湖と大津市街が見えてくる。(中央の高いビルは膳所のプリンスホテル) |
国道161号線バイパス近辺から見た宇佐山 このすぐそばに榿木原遺跡(はんのきはら)がある。 |
榿木原遺跡の「サソリ紋瓦」が焼かれた登窯 国道161号線バイパス建設工事のため瓦窯群のうちB支群4号窯をそっくり切り取って道路横に保存されている。 |
榿木原遺跡(はんのきはら) 昭和50年から53年にわたる三次の発掘調査で大津宮時代(667〜672)の瓦生産遺跡であることが判明した。 笵(はん)や型によって粘土から瓦を形づくる作業をする工房と、乾燥した後焼成する瓦窯とで構成されていた。 焼成した瓦はすぐ東方の南滋賀廃寺で使用されていることも明らかです。 瓦窯は大津宮時代の登り窯5基、奈良〜平安時代の平窯5基が入り交じって3群が存在していた。 ここを少し下ると京阪線の南滋賀駅、本日のスケッチ&歴史歩きのゴールです。 |