山崎山城(彦根)
標高約50m
2007・10・13−14


 
10月13日

 パノラマ&ロマン満喫「秋の山城跡見て歩いて」という新聞情報を見てJRで出かけました。河瀬駅からは西に歩いて40分という情報だけで、大体の見当をつけて歩き出す。この西正面には荒神山が正面にでんと控えている。前もって地図チェックしたが山崎山なんて載っていない。でも方角と距離から宇曽川のそばにちょっと盛り上がったこの小山(丘?)だろう。
宇曽川に架かる橋の手前で地元の方に聞くと「そんな山聞いたことないで」との返事。



宇曽川沿いの山崎山(?)

 頂上にはクリーム色の大きな水タンクが2基あるので目立っている。登山口がわからず山の周りを半周すると、民家の間に細い石段が見つかる。とりあえず登ってみることにする。



 麓の集落のなかを歩くと・・・家の前の小川は暗渠になっているのでわかりにくいが、使われなくなった川端(カバタ)がありました。



細い石段を上るとこの舗装路に飛び出す。
頂上近くの水タンクが正面に見える。


 ・・・ かばた ・・・
 飲料水を汲む元池(もといけ)、野菜や鍋、顔などを洗う壺池、道沿いの水路と合流する端池(はたいけ)と、湧水が三段式に次々に流れ落ちるよう小さな堰(せき)で作られている。



麓をとりまく集落と、その向こうに荒神山。
(山崎山の中腹から)




河瀬から彦根の町並み(東方面)
 この舗装路は水タンク施設で行き止まり。頂上へ行く道がない。



中腹から南方面を見ると観音寺城がある繖山が見える。中央に朝鮮人街道が一直線に走っている。






北方向には彦根の町の向こうに日本百名山の伊吹山が見える。
真下の川は宇曽川







荒神山

山崎山の広場は秋模様




「10月14日再チャレンジ」

 昨日は下調べもせずに行ったので頂上(城跡)にたどり着けませんでした。中途半端が気になって、今朝、インターネットでチェックしました。
 ・・・ありました、彦根市教育委員会文化財課の中世城郭遺跡HPです。その中にちゃんと山崎山城跡(彦根市指定文化財)のページがアップされていました。それを参考に今朝再度訪ねてみました(^−^)。滋賀県内にはこんな城跡が1300もあるとか・・・




 今日は車でアプローチです。山崎山が近づいてくる。(大津能登川長浜線より)




登山口
駐車場もみつかり、登山口には山崎山城跡の説明板もありました。

山崎山城跡
(やまざきやまじょうせき)


 この城郭は彦根市教育委員会が、彦根市南部地区の上水道の配水池設置計画に伴い、平成4年度から6年度にかけて発掘調査されました。

 遺構は山頂部尾根を取り巻くように石垣を積み、西側尾根に竪掘りで区切り、尾根線上には直線的に郭(くるわ)を連ねた構造になっている。出土遺物の大半は素焼きの小皿で、戦国時代後期のものと推測されている。この時代の小規模な山城で石垣を有するものは、極めて少ない。

彦根市教育委員会の看板より転載させてもらいました。



山崎山城跡遺構平面図



このような階段上の道が頂上までつづく。



登山道で出会った萩の花


山崎山の頂上




枡形遺構(ますがたいこう)
尾根最高部の第一郭にあたり、敵の侵入を防ぐため尾根を塞ぐように構築された約十二メートル四方の「コ」の字状をした石垣が二・三段残されている。



縦掘り
敵の侵入を防ぐため設けられた山の斜面に沿って縦に掘った空掘りです。



 
 石垣は自然石を粗割にした石材を横に置き、目地が通るように積み上げて、隙間は間詰石が、裏面に栗石が詰められていた。





山頂より比良山遠望

 織田信長によって築城されたと推定されている彦根の山崎山城跡を訪ねてきました。
比良山の前に琵琶湖が横たわり、中央には近江八幡市の沖島が・・・