妹背の里から雪野山お手軽ハイク


雪野山がある蒲生野とよばれる小平野は往時万葉人が行きかったロマンあふれる場所とガイドブックにはある。
雪野山頂三角点東側で4世紀後半の未盗掘古墳が発見され、石室から三角神獣鏡など貴重な副葬品が見つかった。
興味のある人は妹背の里で無料展示されいるので見られますよ。

雪野山(308.8m)
2001年11月4日(日)
アプローチ:JR近江八幡駅からJRバスの川守(かわもり)バス停下車(20分)。




川守から日野川(野寺橋)を渡る。正面に登山口の竜王寺(写真左)雪野山が横長く連なっている。10分
右のグランド、ぶどう園に沿って行けば、万葉のふるさと妹背の里(バンガローやキャンプサイトがある)につく。

コース案内の看板と妹背の里のキャンプサイト(右)
現在地には竜王寺(雪野寺跡、野寺)と天神社(あめじんじゃ)があり、その間に登山口があります。
ここから頂上までは雑木林の中を歩き約1時間弱くらいで展望のある頂上につきます。




ハイクコースからの展望   左:飯道山(664m)、大納言(596m)  右:十二坊(406m)の山々です。





ハイクコースからの展望   左:阿星山(湖南の最高峰、693m、二等三角点があります)
                  右:三上山(近江富士 432m)





雪野山頂上からコース図の矢印方向に下った馬の背あたりから振り返って頂上を見た写真(左)と登山道(右)。





頂上からの展望:近江八幡市方面、ちいさなおわんを伏せたような岡山(188m)が見える。
琵琶湖の向こうには比叡山や比良山が見えます。
右:雪野山頂上の一等三角点。

お手軽はハイクとしてはお勧めのコースでした。

(参考)
雪野山古墳
雪野山(竜王山)には5〜7世紀の円墳、前方後円墳など200基以上築かれており、八日市市教育委員会では「雪野山史跡の森整備工事」に先立って山頂部の調査を実施しました。
平成元年に竪穴式石室を検出し、石室内部の遺構の保存状況が良好なことと、出土した副葬品が三角縁神獣鏡を含む3面の銅鏡であることから遺跡の重要性が認識され、大阪大学の都出比呂志教授を団長とする雪野山古墳発掘調査団の手によって発掘されました。
さらに、2面の鏡が検出されたほか、石製品、漆塗製品、土器などが原位置を保った状態で出土し、棺内の遺物保存状況はきわめて良好であることが明らかになった。

古墳の形態
全長70m(後円部径40m、高さ4.5m以上前方部長30m、高さ2.5m以上)の前方後円墳です。前方部の先端がバチ形に開く古いタイプで、後円部は二段に筑成され、墳丘の盛り土表面には葺石が施こさています。また、墳丘面からは土器片が出土しましたが、埴輪は見つかっていません。。雪野山古墳は古墳時代の中頃、実年代では西暦4世紀中葉までに築造されたと考えられます。

竪穴式石室の構造
後円部のほぼ中央に、石室を築くための墓擴(ぼこう 南北約10.6m、東西6.7mの二段掘り)が掘られ、その下段に壁面の石を積み上げ、最後に天井石で蓋をして竪穴式石室を構築しています。
石室の床面には細かな砂を敷き、粘土床(木棺をのせる台)の上に長さ5.2mの長大な木棺が安置されたようです。石室の石は全て当山を構成する湖東流紋岩を使用しており、石室の大きさは長さ6.2m、幅1.5〜1.35m、高さは1.6mです。