まぼろしの大佛鉄道の路線跡と遺構を訪ねて
2010・2・12
まぼろしの大仏鉄道遺構めぐり(2)です。
コースは美加ノ原ゴルフ場近くの遺構「赤橋」から奈良市の「大仏駅」まで。

・まぼろしの大仏鉄道遺構めぐり(1)



下梅田の市道にかかるこの赤橋は先ほどくぐった梶ヶ谷トンネルと共に大仏線遺構の代表格と案内板にある。・・・が見上げるとすごい状態だ(*^_^*)。ここをくぐって右へ。再び市道に戻る。



今日歩いた加茂駅から奈良の大佛駅跡へのルート



 美加ノ原CCから道なりに市道を歩く。山を削って大規模に開発された住宅街(梅見台)が見えてくる。


 ちょっとレトロな梅谷区公民館のところが梅谷、左からくる府道44号線と合流して直進、巨大な住宅街へ入っていく。中央奥に突き出しているのが「木津南給水設備」のはずだ。


 梅田バス停から右手(西側)を見ると、奈良と大阪の県境にある生駒山が遠望できる。もうすぐ奈良市内だなあ・・・


梅見台の大通りを進むと南木津給水施設が迫ってくる。
遠くから目印になるの建物だ・・・。





”梅見台1”の大通りの交差点
 右に見える建物は「きっづ光科学館ふぉとん」。この交差点を右折して、すぐ右下の畑地へ下ると松谷川トンネルの遺構がある。



松谷川トンネル 
今歩いてきた大通りの下です。




 府道横にある木津南給水施設
 もとの大通り(府道44号線)に奈良市へ向かう。すぐに県境だ。その県境手前右手にヨーロッパ風の要塞(給水施設)がある。でもこれは鉄道の遺構ではないよ(^_-)


奈良と京都府の県境
大仏鉄道軌道跡の通り府道44号線はここから県道44号線となって木津市から奈良市内へ入っていきます。


 県道754号線(旧国道24号線)との梅谷口交差点を直進する。車が写っている真下が鹿川トンネルの位置です。けっこうアップダウンの軌道跡だなあ


鹿川トンネル
 交差点へ戻って畑地へ下りていく。前もって調べていないと遺構とが何処にあるか分からない。この上を走る県道44号線はよく通っているのに・・・


鹿川トンネル
近づいてみるとなかなかしっかりした造りでした。



黒髪山トンネル跡は・・・
 この高架橋のあるところにトンネルがあったところだそうです。奈良市に住んでいたのにこんな話ぜんぜん聞いたことがない。道路拡張で切り開かれてトンネルもなくなったらしい。この先、道なりに奈良ドリームランド跡を過ぎて、旧奈良市街へ下っていく。


鴻池
 やがて市民球場・陸上競技場・武道館などの施設が集まっている。このあたりから大仏鉄道の線路跡は右斜め方向に分かれているがその軌跡になる道はない。方向だけ決めて法連の「大仏駅」へ向かって歩く。

加茂駅から約4時間歩き続けてやっと大仏駅跡近くにある記念公園(小さなこの一角のみです)に着きました。
舗装路歩きがほとんどなのでかなり足にこたえました。



関西鉄道大佛駅について

 明治二十八年に草津・名古屋間を全通した関西鉄道は、柘植から大阪方面への進出を計り、二年後の三十年十一月に加茂まで開通した。ここから梅谷を経て黒髪山トンネルを下り、明治三十一年四月、この地の北側法蓮の交番所の南あたりに大仏駅を設置した。この鉄道は、市民・観光客にも親しまれ、大仏詣での人達もこの駅で下車し一条通りを通って東大寺に参拝していた。奈良駅へはその年の十二月に到達したが、乗り入れが実現したのは翌三十二年五月であった。その後、路線が木津経由に変更となり、明治四十年八月までの約九年間で廃止された。昭和三十九年頃まではトンネルも残っていたが、現在は取り壊されて当時の面影はいまは見られない。(蒸気機関車の動輪記念碑にあった説明板より)




佐保川

東大寺方面(東)を見ると、若草山と原始林の残る春日山が望める。
大仏記念公園から佐保川を渡って舟橋商店街を南(JR奈良方面)へ歩くと油阪に出る。





すっかり変わった奈良市のメイン通り(東西に走っている)
この写真は近鉄奈良駅方面から大阪方面(西)を写したものです。県境の生駒山が見えています。

 新しくなったJR都路線(奈良−京都)は高架線路となりました。この高架橋右側が油阪町で舟橋商店街の入り口です。左へ行くとJR奈良駅になります。私の子供の頃、この通りを近鉄電車(路面軌道)が走っていました。現在は通りの地下を走っています。いまはすっかり景観が変わりましたが、この一角にはまだその頃の懐かしい民家が残っていました。

 春の会社の「OBハイキング会」の下見として歩いてみたが・・・・・
 距離が10km以上ありそうだし、休憩なしで歩いて約4時間、平均年齢70歳の軟弱ハイキング会(^_^;)のコースとしてはちょっと難しいなあ。
 いつも下調べなしで出かけるが、このルートと遺構のある場所はしっかり調べていないとまったく気づかないだろう。今回はめずらしくインターネットやハイキングチラシをしっかり確認してから出かけました。長いレポート読んでもらって感謝です。お疲れさまでした。

参考資料
詳しく知りたい方、興味のある方は「大仏鉄道公式ホーム」ページをご覧ください。

私は見落として道間違いしたりしましたが、下記目次を開くと
ウオーキングマップ1(京都編)
ウオーキングマップ2(奈良編)
に詳しく書かれています。