大阪の町中を走るチンチン電車に揺られて

阪堺電車の沿線散策
(はんかいでんしゃ)

2013・2・3

  一度乗ってみたいと思っていた阪堺電車のチンチン電車、ネットで知り合った”ひまつぶしさん”の水彩スケッチ展(大阪心斎橋・個展)を見に行くついでに乗ってきました。まずは阪堺電車(上町線)の始発駅のある天王寺へ行へ。 


まず、新しい天王寺の顔、日本一高い「あべのハルカス」を見ておこう。



あべのハルカス
ほぼ東京タワーと同じ高さなのだ。
 大阪の新しいランドマーク、2014年春にオープンするという近鉄が建てている「駅・百貨店・オフィス・ホテル・美術館・展望台」などがある、地下5階、地上60階でビルとして日本一の高さ(地上300m)です。



阪堺電車の天王寺駅
 ・・・といっても広い道路の中央にポツンとある。道路は一部工事中で乗りに行くのに横断歩道もない。傍にいたガードマンに聞いて、地下道経由でやっと乗り場へ行けました。右のビルは近鉄あべの百貨店です。


阪堺電車の路線図は⇐ここをクリックしてください。



天王寺駅から浜寺公園行きに乗車


15分ほどで「住吉鳥居前」に着く





住吉大社
 古くは摂津国 (せっつのくに) の中でも、由緒が深く、信仰が篤い神社として、「一の宮」という社格がつけられ、人々に親しまれてきました。全国約2300社余の住吉神社の総本社でもあります。


反橋(そりはし)
住吉の象徴として有名で太鼓橋 とも呼ばれ石の橋脚は慶長年間に淀君が奉納したものであるといわれている。







住吉さんのシンボル、太鼓橋(反橋)をダーマトでスケッチする。







住吉鳥居
四角柱の鳥居であるため、角鳥居 とも呼ばれています。このような四角柱の柱は古い様式で大変珍しく、各本殿と拝殿の間に建っている木造朱塗りの鳥居が原形となっています。





第三本宮
(表筒男命
(うわつつのおのみこと)

現在ある本殿は全て1810年(文化7年)に造られました。第一本宮から第四本宮にいたる4棟の御本殿は「住吉造」と称し、神社建築史上最古の様式の一つといわれる。いずれも国宝建造物に指定されています。



五所御膳(ごしょごぜん)



五・大・力と書かれた小石を見つけましたよ。皆さんにならって私も御守りとして持帰りました。
神気にあふれる住吉大社の霊地住吉の五大力(ごだいりき)

境内に五所御膳(ごしょごぜん)と呼ばれる住吉大神を最初にお祀りした聖地がある。江戸時代ころから垣内の玉砂利から小石を探し出してお守りにする慣わしが起こりました。やがて五所御膳の信仰は、住吉神宮寺の五大力尊の信仰と習合して今日にみる五大力になったようです。
この玉砂利の中から「五」「大」「力」の三種類の字が記された石を探し集め、御守りにする。五つの力については、体力・智力・財力・福力・寿力を授けるものとして説明されますが、御守りにすれば心願成就の神徳があるとされます。(説明文より抜粋)






電車待ちに住吉大社をスケッチ。
(住吉鳥居前駅から)






次に乗ったのは一番古いタイプの電車だ。
ギシギシ、ガタガタきしむ車両に揺られて浜寺公園へ向かう。




終点の「浜寺駅前」駅に着きました。真っ青な空が迎えてくれる。浜寺公園を眺めても子どもの頃(60年くらい前)の海水浴場のイメージはまったく甦ってこない。



公園内は散歩、ジョギングや散策している人で賑わっていました。



浜寺公園の堤防からの眺め
 対岸は大規模な埋め立て地で臨海工業地帯になっている。子どもの頃よく海水浴に連れてきてもらった浜(海水浴場)はコンクリートの堤防に変貌している。






南海電車の浜寺公園駅
(国の登録文化財)

 明治40年(1907)6月に建てられた駅舎です。設計は、東京駅などの設計で知られる辰野金吾博士が所属した辰野・片岡建築事務所の設計によるものです。






阪堺電車「浜寺駅前」駅
奥に見えるのが南海電車の駅です。


南海電車の浜寺公園駅




次は来るときに見た阪堺電車の車庫のある我孫子道駅へ行こう。



我孫子道駅の車庫
 往路は天王寺から乗ってこの駅を通過しました。車窓から電車の車庫を見て帰りに立ち寄ろうと思っていました。帰りは阪堺線の終点・恵比須駅へまで乗って阪堺電車線前線を踏破しようと考えていました。この駅から恵美須町行きの電車がでているので下車してよかったです。


鉄道喫茶・あびこ道

 車庫付近で電車の写真を撮っていた親子に話しかけると、電車に興味があるなら”Nゲージ”を置いている鉄道喫茶が駅そばにあるよって案内してくれました。マニアではないのでお店の写真だけ撮って失礼する。






我孫子道駅(あびこみち)
恵美須町行きの電車待ちに浜寺方面をスケッチする。
駅を過ぎるとすぐに大和川です。登り坂ですぐに堤防になる。
大和川は堺市と大阪市の境界になっている。






16:00 恵美須町駅着
 阪堺電車は200円、何回か乗換するだろうと思って一日フリー切符(600円)を買ったが、結局3回乗っただけなので、どちらのキップでもおなじでした(^_^;)。ここから難波まで2kmとある。「ギャラリー御堂筋」もそんなに遠くないので、昔懐かしい日本橋の電気街の様子を見ながら心斎橋まで歩くことにする。



 駅のすぐそばの堺筋の交差点から振り返ると後方に”あべのハルカス”、てまえに大阪名所の”通天閣”がそびえている。堺筋(南北を走る大通り)を日本橋1丁目方向に歩いていく。








 日本橋の電気街はDVD、ゲーム、携帯電話やi-phonなどの店が増えてだいぶ様子が変わっていたが、相変わらずショッピング客(外人さんも多い)でにぎわっていました。さすがに通信機器の部品(ラジオ、アンプ、シャーシーなど)を扱うジャンク屋さんは1軒しか見つからなかった。難波駅付近で少し道に迷って遠回りしたが、やっと日本橋通りに出る。横断して、千日前通りから道頓堀筋へ・・・



おなじみの「かに道楽」を過ぎて道頓堀を西へ歩き御堂筋へ。




 御堂筋を横断したらすぐにギャラリー御堂筋が見つかりました。素敵な水彩スケッチをゆっくり鑑賞させてもらっていたら、夕闇が迫ってきたので失礼する。



道頓堀の橋の上から
いつもながら大勢の人で混雑している。道頓堀おなじみの「グリコ」の看板は、なぜか電気がついていない。


道頓堀に架かる橋を渡って心斎橋筋の雑踏を歩いて大丸横から地下鉄心斎橋駅へ。



 あとから思い出しましたが、この阪堺電車・上町線の一部に5年前、「大阪アルプス縦走」で歩いた時、一部区間に乗車していました。興味がある方は下記ページをご覧ください。

 ・大阪アルプス五山縦走(2008・3・18)