鏡山リベンジ
鏡山(かがみやま)は滋賀県の蒲生郡と野洲市の境に横たわる低山(標高385m)です。
2014・12・2
 一昨日は午後から出かけたため時間がなくて立ち寄れなかった「雲冠寺跡」へ行きたくて、鏡山にリベンジしてきました。この日は14年前、”山と渓谷社”の分県登山ガイド「滋賀県の山」を見てはじめて登ったなつかしい大谷池コースを歩いてきました。ついこの前にこのコースで登ったと思っていたのですが、ガイドブックの「鏡山」のページに1995年5月13日の登山日付が残っていました。歩いてみたが、コースの風景などあまり記憶に残っていなかった。もう約15年も前のことだから・・・



今日は自宅から車でアプローチです。国道8号線の「竜王かがみの里(道の駅)」に12時半過ぎに着きました。 
ここに車を止めて、鏡山登山口を目指す。真っ青な空に白い雲が綺麗な素晴らしい天気だ。


一昨日歩いた星ヶ峯(右端)から鏡山への稜線です。
今日は平坦なバス道歩きで鏡山登山口へ向かう。
かなりの近道です(^^)。




鏡工場団地入り口
 道の駅から10分ほどの歩きで鏡工場団地入り口の「鏡山登山口」バス停に着く。大谷池コースは正面の「積水樹脂」の工場右手の道です。道に入るとすぐに鏡山登山コース案内板がある。


青ライン:1昨日歩いたルート
赤ライン:今日のルートです。


鏡山登山口にあった案内板
 この案内板には国道8号線の鏡にある道の駅「竜王かがみの里」や、下山地の名神竜王I.Cそばの「三井アウトレットパーク」も記されていないので書き入れました。赤のラインがこの日歩いた大谷池コースです。黄色のラインは一昨日歩いた星ヶ峯からの尾根道です。下山コースは雲冠寺跡をのぞいて一昨日と同じです。
 

大谷池コースは積水樹脂工場横の林道を行く。
これから登る鏡山頂上が見えている。
 

大谷池コースの道標
登山道はこの林道を道なりに進む。

 

登山口から約10分ほど歩くと大谷池に着く。
 ’95発行の山渓の登山ブックでは水が満杯で神秘的な感じに見えているが、今は水が少なくて残念ながらこんな状態だ。池越しに鏡山山頂が見えている。
 

竜王山林道終点の古い杭が・・・
もうすぐ山道になるのだろう。


 

いよいよ山道に入って行く。

 

あえんぼってなに?
こんな感じでも広場?
 ”あえんぼ”が何なのか? 気になるのでネットで調べたらら、竜王町の”町の花”とでてきました。その正式な花名は「コバノミツバツツジ」(春に咲く花)という。竜王山のふもとで群生しているとありました。
 

登山道も急になってくる。

 

13:23 ロープに「う回路」の表示板が
その先を見ると山崩れ箇所が見えている。左へ逃れる。
 

この岩の名前も意味がわからない(^^;)
 

このあたりも、なんとか広場って名がついたが
植林の林ではピンとこないなあ。
 

分岐
 道標に展望広場(左の急登道)と右、「みたらしの池」とある。またまた想像がつかない名前だ。今日の目的は「雲冠寺跡」、寄り道はやめて先を急ごう。
 

13:43 頂上間際、貴船神社の鳥居に着く。
 しかし、道標には直進、竜王社と書かれている。左へ登って行く道が登山道で「展望広場・竜神の杜広場」と書かれている。すぐ頂上のようなので竜神社回りで行こう。
 

 直進するとすぐに竜神社の建物らしきものが見えてくる。竜王社へは左の石段を登って行くようだ。
 

石段の上から先ほどの建物を写す。

 鏡山山頂のこの竜王宮には、雨の神・水の神ともいわれる八大竜王の一つ摩耶斯竜神(まなしりゅうじん)がまつられ霊山、竜王山として有名です。


 竜王社の巨大な磐座(いわくら)
小さな祠が祀られている。鏡山の頂上はこの磐座の後側でした。


   
   13:51 頂上に着く。登山口からちょうど1時間で登ったことになる。
一昨日登った夕暮れ時と違い今日の頂上は明るい、木漏れ日が強烈でまぶしい。
下に見えている展望台にも立ち寄ってみよう。
 

展望台
 大谷池ルートで寄り道しなしに歩いてくると、写真左手に登ってくる。展望台の前には大きな木々があって見通しが悪そうだ。
 

展望台から風景は・・・
 手持ちの古いガイドブックには素晴らしい展望写真が載っている。しかし、今はこのように前面に木々が生い茂り見通しがきかない。昨日の雨でぬれた展望台の床は薄氷が張っていて滑って危なかった。


展望のない頂上にいてもしようがない。今日の目的は雲冠寺跡を探すことだ。
さあ、下山だ・・・
 

このルートは二日前に歩いたばかり、迷う心配はない。
 

下山道の右手に近江富士がシルエットのように見える。
 

下山道の左手に展望箇所がある。安土の繖山だ。
 

今日は雑木林の中の道でも明るく素敵な雰囲気だ。



竜王インター方面(東)の展望
時間もまだ午後2時過ぎ、二日前(午後4時)に見た光景とは大違い。素晴らしい展望だ。

 

 

分岐
 左は竜王インターへ下山するルート、右は雲冠寺経由して下山するルートです。この二つの道は途中で合流している。
 

雲冠寺跡の案内板
 分岐からは数分で「雲冠寺跡」に着く。こんなに近かったのだ。もし一昨日立ち寄っていても夕暮れ時では暗くて散策どころではなかっただろう。

鏡山と雲冠寺(うんかんじ)跡

 鏡山の山頂近くには聖徳太子26歳の時(600)に自ら観音像を彫られ創建された雲冠寺(うんかんじ)跡があります。
嵯峨天皇(809~823)の時、伝教大師(最澄)(767~822)に勅旨が下り再建。往時は、堂塔僧坊五堂、精舎1000坊が立ち並び朝夕には梵鐘が響き全山にこだまして、さながら釈尊の祇園精舎を偲ばせたといわれます。

竜王町観光協会のHPより
 
案内板の雲冠寺跡略図

いまは荒れ果てた林の中で、当時の様子などとても想像できません。
案内板には・・・
 現在、寺域内にわずかに昔を偲ぶ石仏、古井戸、石垣、石段が残存するだけ。正和五年三月(1316)の刻名をもつ宝篋印塔の基礎(仏厳寺保管)は貴重な遺品と書かれていました。



三尊の近くにあった小さな石仏

三尊石仏

将棋の駒のような形の中に三尊が刻まれているが、凝視しないと形がわからない。
   

石垣の一部(右上の写真)や礎石、石仏、石段など、わずかな痕跡が残っているだけでした。



 ここからの下山は、先ほどの分岐まで戻り、一昨日下った同じ道を歩きました。その様子は下記のレポートをご覧ください。ゴールの竜王I.C近くの三井アウトレットパークからは一昨日と同じように、野洲行の路線バスを使い、車の止めてある道の駅で下車しました。

 山歩きは、やはりお天気の良い早朝に出かけるべきですね。二日前の山行報告と今日のこのページの写真を比べてもらえれば一目瞭然ですよ。

※二日前に歩いた鏡山レポート・JR篠原駅から鏡山へ(11月30日)