観音の里、高月散策
(滋賀県長浜市高月)
2018・6・14

  数日前、いつもお世話になっている散髪屋さんへ行く。店長さんから”高月駅前の十割そば店(一休)の話が出る。とても美味しかったからと勧められる。高月といえば「湖北観音の里」として知られている所です。今日は梅雨の晴れ間、十割蕎麦と観音の里散策と一石二鳥を狙って出かけました。




JR北陸線の高月駅(東口)

 午前9時過ぎ高月に到着する。そば店はまだオープンしていない。とりあえず駅の右並びにある観光案内所へ行こう。



高月駅構内にあったポスターです。
観音像、スケッチさせてもらえるだろうか?
 

観光案内所でもらったガイドマップ
※マップをクリックすると拡大されます。
 
 案内所で高月の観音をレンタサイクル(料金500円)で回るおすすめコースを教えてもらう。左のマップをクリックしてください。案内所お勧めのお寺(赤丸がしてある)をご覧いただけます。無住職の寺が多いので、観音像を拝観するには訪問する前に管理されている方宅へ電話連絡をしてくださいと電話番号をメモしてくれました。スタートはJR高月駅に近い高月観音堂(大円寺)がよいとのこと、案内所の方が親切に拝観の予約電話を入れてくれました。
 

借りた自転車と大円寺
 

本堂横でしばらく待っていると管理者の方が来てくれる。
 

本尊の十一面観音立像
(町指定文化財)
 天台宗の開祖、伝教大師最澄作と伝えられているが、その構造・技法・表現等より、室町時代の作と考えられている。その他薬師如来像、弁財天像、毘沙門天立像などがありました。
 

 これは昨年のポスターですが、今年もバスで観音様をめぐる便利なツアーがあると案内してくれました。



 

 高月観音道(大円寺)の町指定文化財、十一面千手観音立像のスケッチです。
※有難いことに、この観音堂では間近に観音像を拝観でき、写真撮影もスケッチもOKでした。



さあ、次の訪問は国宝十一面観音のある渡岸寺観音堂(向源寺)です。
 

渡岸寺観音堂(向源寺)正面
 

向源寺の境内
 

向源寺の本堂

 聖武天皇の天平8年当時、都に疱瘡が大流行、除災の祈祷を泰澄に勅せられる。泰澄は祈願を込めて十一面観音像を彫みました。
 その後、最澄が七堂伽藍を建立したが、元亀元年、浅井氏と織田氏の戦火で堂宇は廃滅したという。その猛火の中、住民たちによって観音像は搬出され土中に埋蔵、難を逃れたという。
 
     国 宝
 十一面観音立像

 高原時のチラシにも仏像の写真が載っていなく、写真撮影も禁止だったので、高槻駅にあった”ふるさとまつり”のポスターより像の写真を切り取りました。


次は今日の目的の一つ、十割蕎麦をたべに駅近くまで戻って「十割蕎麦 坊主Bar 一休」のお店へ

昼営業 11:30~15:00
夜営業 17:00~21:00
定休日 火曜日

※詳しくはFBページ 十割蕎麦 坊主Bar 一休 をご覧ください。
 

ログハウスの”十割蕎麦 一休”さんの玄関
 

美味しかった「本日のおすすめ(1000円)」です。

 
一休さんでそばをいただいた後、渡岸寺観音堂(向源寺)傍の「歴史民俗資料館」へ。
   

展示の内容を詳しく見るには
写真をクリック、拡大してご覧ください。





 
この後はJR北陸線、国道8号線を横断して琵琶湖へ向かって西へ自転車を進める。

 湖岸には賤ヶ岳から山本山へ続く低山つながっている。西野水道ができるまではその低山が西野地区と琵琶湖を遮断していて水はけが困難な地域でした。それを解消するために”西野水道”は掘られました。
 

余呉川が湖岸の低山(西山)に向かって流れている。
 

西野水道への道案内板
  ここまで来たのだから、西野薬師堂と西野正妙寺さんの先にある西野水道へ行ってみよう。
 

余呉川
 現在はこの三番目のトンネルを抜けて余呉川は琵琶湖へ流れ込んでいる。
 

西野水道前の小公園に着く
 ここには記念碑や西野水道トンネルの案内図のある小屋があり、見学用のヘルメットも用意されています。
 

これが西野水道入り口です。
人一人がやっと通れる手掘りの隧道です。

          西野水道とは・・・・
 江戸時代後期の文化四年(1807)天保三年(1832)、同七年に当地を襲った大洪水と大飢饉により西野は壊滅的な打撃を受けた。この惨状を救うため、西野充満寺住職恵荘は西山を堀り貫き水道をつくり、余吾川の水を琵琶湖に流すしかないと考えた。天保十一年(1840)より着工され多くの労力・経費を費やし、幾多の苦難を乗り越えて弘化ニ年(1845)に水道は完成した。
 

 10年ほど前に来た時は西野水道を歩きましたが、今回は歩きやすい西野水道左手にある二番目のこの水道トンネルで湖岸に出てみました。




こちらは三番目の水道で琵琶湖に流れ出ている余呉川



 

琵琶湖岸
(滋賀・長浜市西野)
 ここは西野水道(江州の青の同門250m)をくぐり抜けた所の琵琶湖岸の風景です。西国三十三観音札場のある竹生島が見えています。




西野水道の湖岸でスケッチした後、引き返して近くの西野薬師堂と西野正妙寺へ立ち寄ろう。
  

左が西野薬師堂、右の建物が西野正妙寺です。

  お寺に着いたがここは無住職のお寺だったことを思い出す。見学依頼の電話も忘れていた。どうしようかと思っていた所へ車が止まる。降りてこられた方がラッキーにも「西野薬師堂」管理の男性でした。観音様のご利益かな。親切にその男性は「西野正妙寺」の管理社さんの宅へも電話してくれました。
   
西野薬師堂、西野正妙寺、どちらもゆっくりと拝観させてもいましたが
スケッチも写真も禁止ということで、二つのお寺のチラシで詳細はご覧ください。
※写真をクリックすると拡大されます。  
   
こちらはめずらしい「千手千足観音菩薩像」でした。
像の高さはわずは42cmですが、千足のある観音像は初めて見ました。
ちょっとユニークな観音さまでした。




 

高槻駅への帰り道、賤ヶ岳が見えてくる。
この信号を右折して高月駅へ向かう。
その途中もう一つ、唐川赤後寺(コロリ観音)へ立ち寄る予定でしたが
見過ごしてしまいました。
今日はとても蒸し暑い一日だったので自転車でしたがすっかり消耗してしまい
薦めてもらった「巳高閣、世代閣」と「石道寺」にはとどきませんでした。


 ・・・・・・ 参照レポート ・・・・・

・湖北の観音の里”木之本から高槻へ” (2005/09/29 ) もごらんください。