西六甲の小さなピーク、菊水山と鍋蓋山
菊水山から市ガ原

2016・5・8

  よい天気に誘われて、どこか山歩きをしたいと山渓の「古い登山ガイド」を見ていて、しばらく登っていない六甲山系を思いつく。そうだ、なつかしい「六甲山全縦走」で歩いた菊水山に登ってみようと決めて出発する。登山口は神戸電鉄三田線の菊水山駅からとなっているので、まずは昼得キップでJR三宮へ。だが、神戸電鉄の乗り場がわからない。迷った末に阪神電車の三宮駅で神戸電鉄線を見つけました。しかし、目的の菊水山駅が路線にない。駅員さんに聞いたら、もうずいぶん前に廃駅になっているという。なにせ20年前のガイドブックだからそんなこともあるだろう。登山口が近いという鈴蘭台駅へ行くことにする。新開地駅で神戸電鉄に乗り換えて午前11時、やっと鈴蘭台駅に着く。鈴蘭台駅で、菊水山登山口がのっているハイキングマップ「石井ダム・烏原貯水池コース」をもらって出発する。



駅で教えてもらったように線路に沿って戻る方向に歩く。
鈴蘭台口から5分ほど歩くと菊水山が見えてくる。


神戸電鉄の鈴蘭台車両工場の横を行く。
この付近に登山口があるはずだが・・・
 

石井ダム
 登山口を見つけられずハイキングマップのコースを歩いてしまい、石井ダムが見える所まで来た。マップを見るとだいぶ回り道になっている。この先の石井ダムの下で「六甲全山縦走」コースに合流するから、このまま進むことにする。ダム湖につながる烏原川の橋を渡ったところで二人の登山者に会う。何処へ行くのかと聞くと右手の岩壁(右図の赤丸印)でフリークライミングするという。 その入り口に「妙号岩(高さ55m)」の案内板がある。”約150年前、小部の極楽寺和尚が、旅人の安全祈願の為大岩壁に一文字1.3m角で「南無阿弥陀仏」、の字を彫る。私達も仙台に感謝し安全な旅を・・・兵庫登山会”とある。
 ガードを越えて二人について行くとクライミング壁は妙号岩のすぐ先にありました。
 

鈴蘭台駅でもらったマップに
歩いたルートを青ラインで示しています。
 

妙号岩(みょうごういわ)
よく見ないと、写真中央の岩壁に「南無阿弥陀仏」の文字が刻まれているのが見えるでしょう。


出会ったクライマー
 装備点検して登るのかなと思ったら、ちょうど昼時なので休憩をとるという。登っているところを見たかったのに残念。
 

岩の中段にも休憩中のクライマー三人いました。
 

岩壁下から菊水山頂上の無線中継塔が見えている。
 クライマーから菊水山ならここから少し戻ったところ(マップの小さな赤丸印)から登れるよと教えてくれたが、そこには案内標識もない、ましてそのコースはルンゼ(ドイツ語:Runse)、岩壁の縦にえぐれている溝のことを指し、氷雪や風雨によって浸食されてできる。水流はないが、落石が多いので注意を要する場所なので、登るのはやめて、ダム下の六甲全縦走コースをとることにしました。
 

石井ダムの上から湖を振り返る。
写真左端は先ほど立ち寄った岩山です(石井ダムの上から)


ダム横の310段の階段を下ってダム下に下りる。
右手の山側が菊水山につながっている。


烏原川の橋を渡る神戸電鉄の電車




12:07 電車橋をくぐると六甲全山縦走路に合流する。
 これから登る菊水山頂上が見えているが、ちょうど昼時なのでこの先で15分ほど昼食タイムをとる。
 

菊水山への登りはこんな急な階段が・・・
 

きつい登りにあえいでいると・・・
もうすぐ頂上だよ、後から来た登山者が教えてくれる。
 

13:00 やっと菊水山の頂上に着きました。
鵯越駅からの六甲全山縦走道を歩けば近かったけど、思いつきで出発したのでしょうがないなあ。
でも、遠回りしたおかげで楽しい出合もありました。






菊水山頂上からの展望
 眼下に菊水山ゴルフ場が見えている。遠望できる山並は六甲全山縦走コースだろう。先端はコースのスタート地点になる須磨浦の鉢伏山だろう。20年前の全縦走競技会のことが甦ってくる。



もう午後1時を過ぎた。休憩せずに天王吊橋まで一気に下ってしまおう。
 

天王吊橋への下山道から、これから登り返す鍋蓋山が見えた。
鉄塔に向かっての登り道も見えている。
 

下りきって天王吊橋を渡る
橋下は有馬街道が走っている。
 

天王吊橋からの神戸方面
道は有馬街道(R428)です。
 

天王吊橋から鍋蓋山への登り返しはきついジグザグの登山道だ。このきつい坂道は20年前に通ったがよく覚えている。
 

送電線の鉄塔あたりで展望が開ける。そこから見える菊水山です。鈴蘭台方面からの住宅街が迫っている。


急坂を登り切ると緩やかな道になる。

 

14:18 鍋蓋山頂上に到着、
三角点はあるが展望はないのでそのまま通過する。


神戸市街の展望
頂上過ぎるとすぐ子の展望がある。
 

遊歩道のような歩きやすい道がつづく。


5分ほど歩くと布引ハーブ園の建物が見えてきた。
 

14:25 再度公園分岐
 左のお二人は再度公園から登ってきたという。この分岐を右へ、六甲全山縦走道コースを大龍寺、市ケ原方面へ進む。その先でまた再度公園への道がある。けっこう足に来ているのでコースから外れて再度公園へ下ることにしました。


14;47 再度公園の修法ケ原池
 再度公園内でちょっと道に迷ったが、この池を左に見て進むと市ケ原への道標があり、再び森林の中の道へ入って行く。


 

 どんどん下って行くと舗装路に出る。ここで先ほどの分岐で別れた登山者と出会う。ここから一緒に舗装路を歩く。林道終点から再び山道に入り、市ケ原に向かう。


15:12 やっと市ケ原に着いた。
 川を渡ると「桜茶屋」の建物が、ここも見覚えのある分岐点でした。
 

市ケ原で川を渡ると、この桜茶屋がある分岐だ。
 この分岐で左へ行けば天狗道、トウェンティクロスを経て麻耶山へ行く六甲全山縦走道です。一緒した登山者は麻耶山へ行くというのでここで別れる。


 私は桜茶屋で右へ、川に沿って布引貯水池むけて下っていく。手持ちのガイドブックには、ここから新神戸駅へ35分とある。

 

途中にあった茶店ではけっこうお客さんが入ってました。


布引貯水池
 

五本松かくれ滝
 今日は見えていますか? という案内板に目がとまる。そのわけは、この滝は”布引五本松堰堤(ダム)がオーバーフローした時だけ流れる滝”であることからつけられたネーミングだからでした。今日は見れてラッキーでした。
 
15;47 やっと新神戸駅が近づいてきました。
 斜めに走る線は布引ハーブ園(世継ぎ山)と新神戸を結ぶロープウエイです。 布引ハーブ園については下記ハイキングページをご覧ください。

 ・神戸異人館から布引ハーブ園ハイク
              (2009・4・20)

ここから少し下ると布引の瀧だ。
   

布引の滝
滝はパワースポットなのか大勢の人が・・・
久々の低山歩きでしたが、思いがけないまわり道などして、けっこう歩き回ったような感じがしました。