平群の里から松尾寺へ
(へぐりのさとからまつおでらへ)
2010.12.9
 一昨日、用事で生駒郡の東山駅まで来たが、その時に見た生駒山麓の秋景色が強く印象に残っている。今日は夕方から奈良でOB会の忘年会があるので、日中を利用して生駒山麓を再訪しようと出かけました。歩きの参考にと近鉄生駒駅で”てくてくマップ「矢田寺・松尾寺コース」”をゲット。案内図でゴールになっている「平群駅」からスタートしようと再び近鉄生駒線の電車に乗る。車窓から紅葉で美しい生駒山麓を眺めながら平群駅に到着。駅前の案内板にも平群の観光案内マップがある。駅で聞くと「平群観光マップ」があるという。そのマップに「平群の里と歴史探訪の道」に長屋王の墓と吉備内親王の墓が近くにある。まずはここを訪ねてからどのコースを歩くかを決めよう…




平群駅
とりあえずオニギリとお茶をゲットしなければ
駅員さんはすぐ近くにコンビニがあると教えてくれる。



ここまで来ると生駒山が遠くなる。
左の写真と同じ場所(踏切内)から今通ってきた
生駒方面を振り返る。ここから歩いて5〜6分の
ところに長屋王夫妻の円墳があります。




平群梨木の住宅に囲まれた長屋王の小さな円墳

 長屋王は奈良時代初期の皇親政治家。神亀元年(724)に最高職の左大臣に就任、聖武天皇を盛りたてる政治を行う。壬申の乱で活躍した高市皇子の長子で夫人の吉備内親王とともに天武天皇の皇孫。神亀6年(728)謀反の疑いで自殺に追い込まれる。
 「続日本紀」には事件の翌13日に生駒山に葬られたとあります。生駒山は平城京の墓域だったようです。ここに2基の指定墓の円墳があるが、犯罪人反逆者の墓ですので、実際の長屋王夫妻墓はどこにあるかもわからないともいう。天皇の系譜はややこしくて墳墓などの史跡はミステリーだ・・・・




長屋王の夫人、吉備内親王の墓





長屋王夫妻の墓から次の三里古墳へ行くため
いま来た道を引き返す。「平群観光マップ」と「近鉄
てくてくまっぷ」を頼りに歩くが民家の間の細い道で
よくわからない。ちょうど出会った地元の方に聞くと
道順を教えてもらったが結局見つけられずに山道に
入ってしまった。迷い道−1

山道に入るとやっと近鉄てくてくまっぷの矢田寺・松尾寺コースで位置確認ができました。
ここから引き返すのも面倒なので、てくてくまっぷを頼りにこのまま松尾寺を目指すことにする。



小さなせせらぎが流れる雑木林
このちょっと先に松尾への石標がある。


「すぐ松・・」落ち葉に一部埋まった石標
指示にしたがって右折、枯れ葉が堆積して
すべりやすい坂道を登っていく。



Y字型の分岐道
「右松尾道」の石標に従って右の道へ


まっぷに記されている小さな「石仏」も
出迎えてくれる。

あとは「てくてくまっぷ」の目印が確認できて迷うことなく進める。
登りきったところで急に視界が広がる。雑木林から田んぼのある開けた場所に飛び出す。

稲が干されている懐かしい光景だ。山間部の田んぼだから鎌で刈り取られるのだろう。
しばらくこの田んぼのある開けた場所を緩やかに登っていく。この場所から振り返ると生駒山が展望できる。



大阪と奈良の県境にある生駒山の展望



「まっぷ」にはこの社のすぐ先は白石畑の集落とある。



すぐに民家が・・・





細い道づたいに白石畑へ入っていく
民家の先に広い舗装路が、王子と龍田川駅を
むすぶ道に出る。



白石畑の集落を振り返る。
地蔵堂と石仏がある公民館の手前を左折して行く
近道が描かれているが×印が、集落の中の道を
避けているのだろう。舗装道を王子方面へ数分行く



すぐに左へ下がっていく広い道
王子へ向かう道から外れてこの道へ。
同じコースを行く人かと思ったら・・・
この先で右の田んぼ道へ、散歩の人のようだ。



迷い道−2
この広い道なりに進むと集落の中へ入っていく。
てくてくまっぷの通りに歩いたつもりが・・・
確認したら先ほどの公民館に戻った。
白石畑の集落の×印の道だとわかったが
松尾寺への道は???




松尾寺への分岐
道を探していたら先ほど前を歩いていたご婦人に再会する。道を聞くと松尾寺への分岐は通り過ぎているらしい。分岐の近くまで親切に案内してくれる。まっぷからは判断がつかないよ〜。人に出会わなかったら(^_^;)(^_^;)(^_^;)・・・ラッキー
でもまだ続きが・・・・

  道はどんどん下っていくがなかなか分岐がない。松尾寺へは登っていくはずなのにと不安になってくる。かなり歩いてT字型の分岐に着いたがここが教えられた曲がり角か?
 迷っていると偶然に鍬を担いだおじいさんが通りかかる。聞くとだいぶ来過ぎているという。このまま行くと迷ってしまうよと忠告される。
 松尾寺へは来た道を戻って最初のわかれ道を”茶碗の持つ方に行け”と言う。”間違うなよ、はしを持つ方じゃないよ。”左ですね”と聞き返すと、またまた茶碗を持つ方だとと繰り返す(@_@;)。この前会った登山者は言うことを聞かずに進んだため道に迷い、一晩山で過ごしたという。昼間が一番短い時期だから注意と・・・
ここは地元の老人を信じたほうが間違いない。お礼を言って来た道を戻る。




ここが松尾寺への分岐通でした。
 散歩中のご婦人から”最初の分岐で右へ行きなさい。その後は分岐ごとに左、左へと行けば松尾寺ですよ”と教えてもらった分岐です。白い杭があったのは覚えていたが、わからず進んでしまった。





てくてくまっぷ参考に今日歩いた部分です。
×印の個所が迷い道です。そのたび地元の人に出会えて道を教えてもらう。ラッキーでした。



 てくてくマップに書いてある竹藪の道になり、緩やかに登っていく。やれやれ・・・(ーー;)

やがてはっきりした道に合流。そこには道標もあって、松尾山・松尾寺0.6kmとありました。
次の分岐道にまた道標、松尾寺は左へ0.3kmとある。
松尾寺はOB会のハイキングなどで法隆寺から2度訪れている。松尾山への道は見慣れた道だ。
位置関係と方向の土地勘はあったが、はじめてのルートはやはり迷うなあ(^_^;)

・矢田丘陵ハイキング 2009・9・13

・法隆寺から郡山まで矢田丘陵を歩く 2002・10・24





松尾寺の本堂上から奈良方面の展望




三重塔
松尾山との分岐を過ぎてこの三重塔のある
横に出てくる。



本堂横の境内からの三重塔



松尾寺から矢田寺経由で近鉄郡山駅へは時間がかかるし、二度も歩いているので
今回は初めての道、JR大和小泉駅を目指して下ることにする。



14:40 奈良方面展望がひらける。
写真では見づらいが、山並み左端に若草山と春日山が見えている
右に見えている県道123号線「大和小泉停車場−松尾寺線」を一気に下っていく。

15:20 大和小泉駅に着く。タイミング良く来た大和路快速で奈良駅に無事着きました。