JR大津駅から大文字山経由して京都市美術館へ

2013・5・9
 この日は絵友達が出品している展覧会を見に京都市美術館へ行く予定です。いつものごとく欲張って山歩きも楽しもうとJR大津駅で下車する。コースは小関越道から如意ヶ岳、大文字山を経て京都の町へ下山して京都市美術館へ向かうことにしました。この思いつきは先月16日に歩いた「大津から長等山、迷い道」でミスした位置を確かめたくなったからです。今回はちょっと距離があるのでいつものように山道を行かずに大津駅から街中を歩いてまっすぐ小関越道へ向かいました。




小関越道と石造道標
 

住宅が途切れたら道は広い舗装路となる。
  
石造小関越道標
(大津市指定文化財)
 北国街道(西近江路)から別れて藤尾で東海道に合流する約5キロメートルの道は、かって東海道の間道として利用され、小関越と呼ばれていました。この道標は小関越から園城寺(三井寺)へ向かう分岐にあたる。三面には「左り三井寺 是より半町」「右小関越 三条五条いまくま 京道」「右三井寺」と刻まれている。三井寺は西国三十三所観音巡礼の第十四番札所、刻銘の「いまくまの」は京都今熊観音寺で第十五番札所で、この道が巡礼道であったことを示している。
 

11;47 小関峠手前にある三井寺への道に入る。




 途中で山道へ迷い込んだが、行き止まりになり再び林道に戻る。2年前にこのコースを歩いているのに記憶があやしい。
 
 

12:23 見覚えのある分岐についてちょっとほっとする。途中迷ったため大津駅からここまで1時間20分もかかった。正面の樹林の中に道しるべがあり、左;小関峠、直進する下り道は藤尾奥町(先月迷って降り立った町です)へ、右:登っていく山道は大文字方面と書かれている。
 

大文字方面へのこの登り道を行く
  
 左の写真にある木札は山道で見かけたものです。
 
それには・・・
 「奉修行長等山入峯精業如意満足祈攸
 行者十一名 天台寺門宗総本山 三井寺
 平成十二年七月二十二日 本山修験根本道場
 ・・・と墨で書いてありました。
 木札は何枚もあったが、年は違うが全部同じ月日でした。

 三井寺のホームページチェックしたら、修験道についてのページがありました。
しかし、三井寺でこんな修行を行っているという案内はありませんでした。

     人間と自然との関係を見直す - 修験道の意義
 
 修験道とは、日本古来の山岳信仰が仏教などの影響のもとに習合された日本独特の宗教です。 それは大自然そのものを神とし、その顕現を仏とし、霊山を修行の場として過酷な苦行を行い、 超人間的な験力をたくわえて衆生の救済を目指す実践的な宗教です。

 この修験道発祥の源、開祖と仰がれるのが役行者(役小角)です。 そして日本中に分布する霊山のメッカとなったのが、役行者が開かれた熊野から吉野にいたる 大峰山系なのです。
(後略)

 
 

 この石仏も記憶に残っている。ここにも先ほど見た木札が供えてある。



 

12:32 前回この下の林道を登ってきました。下からは登山道わからなかったが、ここからはよく分る。道はあったこと確認したが、よく分らなかったので林道終点まで行ってしまいました。その終点にあった施設はここから8分ほどで着く。これで今回の目的の一つは達成できました。




* 黄色のラインが今回歩いたルートです。

* 赤いラインは2011年3月22日歩いたルートです。
・「大津から如意ヶ岳、大文字山へ」

* 青いラインは2013年4月16日のルートです。
・「大津から長等山、迷い道」

二つのレポートをあわせてご覧いただくと、どんな山道を歩いたのかよくわかると思います。 

 

13:06 送電線鉄塔が立つ開けた場所に出る。左手には音羽山と藤尾を走る161号線(バイパス)が見える。


13:11 舗装路に飛び出す。ここからこの道を終点(如意ヶ岳山頂の中継基地)まで歩くことになる。
 


以下は舗装路に入ったすぐのところからの展望です。



大津市街の展望
中央の高層ビルは湖岸の大津プリンスホテルです。その右、瀬田川にかかるのは近江大橋です。
後方の山は阿星山、金勝山から湖南アルプスです。



下の景色は上の写真と同じ場所からの展望です。
 
 

こちらは音羽山が望める。山科市街です。
 

中央に京都の伏見城が見えています。


13:27 舗装路の終点は大阪国際空港の施設だ。この施設のあるところが如意ヶ岳の山頂だが入れない。ここから左の山道にはいって迂回する。


14:08 大文字山山頂に着く。ここはいつ来ても登山者でにぎわっている。皆さん涼しい木陰で休憩しながら京都市街の展望を楽しんでいました。




大文字山の火床からの京都中心街の展望です。
後方一番高い山が愛宕山、中央の森が京都御苑(御所)、左の森が黒谷です。
銀閣寺は手前右下ですが森林で見えていません。 
 

ズームアップ
 中央の青い屋根がこれから向かう京都市美術館です。その上にちょっと顔を出している朱色のものが平安神宮の大鳥居です。
 

 京都市美術館へは銀閣寺へ下りると遠回りになるので、大文字山の火床を左下へ、鹿ケ谷に向けて下山する。

  
 

写真中央後方の山がいま下ってきた大文字山です。ここは二条通りに入るところです。美術館はもう少しだ。

 

京都市美術館
絵友達の展覧会は招待券持っていたけど、鑑賞者が行列している人気の「ゴッホ展」は入場料が高くて断念しました(^^;)。
 JR大津駅から約4時間かかって目的の京都市美術館にたどり着きました。今回も欲張ってスケッチブックも持っていましたが、さすがに一石三鳥とはいきませんでした。