石田三成で知られる佐和山城があった彦根の佐和山へ
佐和山城跡ハイキング
佐和山(さわやま): 標高 232m
(滋賀県彦根市)
2016・12・28
 今朝、窓を開けると屋根にうっすらと雪がある。急に雪景色が描きたくなって自宅を出る。目的地は彦根城の雪景色として、JR琵琶湖線に乗る。


 

安土駅を過ぎたところから見えた雪化粧した観音寺山(繖山)
山麓の施設は信長の館や安土城考古博物館などがある「安土文芸の郷」エリアです。
彦根はもっと雪があるだろうと期待が膨らんだが・・・



 ・・が、しかしトンネルを抜けて能登川に出るとまったく雪の気配がない。出発が10時頃だったので湖北まで足をのばすには時間がない。あきらめて買ったキップ通り彦根駅で下車する。まずは駅前の観光案内所へ、そこで”お城と城下町をのんび~り歩く「彦根お散歩まっぷ」”と”佐和山城址のご案内”をゲットする。まずは山歩きもしたいので佐和山城址へ行くことにする。
このマップは駅前案内所でもらった”佐和山城址のご案内”から切り取ったものです。

 

お勧めのハイキングコースは短すぎるので大洞弁財天からの「東山ハイキングコース」に決める。

※この案内マップから佐和山城の正面側がいつも登っている反対側、
国道8号線(東山道(中山道))側にあったことに初めて気づきました。



佐和山城は
石田三成の城と思い込んでいましたが、その始まりは・・・
 

いただいた”佐和山城跡の案内”より転載
今日のコースは
彦根駅から北へ清凉寺、龍潭寺、井伊神社と歩いて
大洞弁財天から東山ハイキングコースに入る予定だ。
 

①清凉寺(せいりょうじ)
 井伊家の菩提寺として、また父井伊直政の墓所として直孝が開基した曹洞宗永平寺派の寺院。本堂裏の高台には歴代藩主の宝篋印塔がある。寺地が石田三成の名家老といわれた島左近の屋敷跡で、関ケ原の戦いの戦没者の供養も兼ねているそうだが、時間がないのでパスする。
 

②龍潭寺(りょうたんじ)
 井伊氏の始祖、藤原共保(ともやす)以来の井伊家の菩提寺で、奈良時代行基によって遠江国(現静岡県)井伊谷に開基された、臨済宗妙心寺派の寺院です。井伊直政が佐和山城主になったのを機に、昊天(こうてん)が佐和山(232.5m)山麓に移築しました。
 

③井伊神社
 天保13年(1842)に彦根藩12代藩主井伊直亮が、井伊家の始祖井伊共保(ともやす)の750回忌にあたり、井伊谷(現静岡県)八幡宮から井伊大明神を分霊して神像を造り、龍潭寺の参道脇に祀ったのがはじめとされます。また、彦根藩初代藩主直政・彦根藩2代藩主直孝も祀られています。
 

井伊神社
 現在は、風化による傷みが激しいため覆いをしており、中を拝観することはできません。
 今回はマップのコース通りに歩いたので大洞弁財天の急な石段の参道は歩きませんでした。車道ではいきなり高台の本堂境内に入って行く。



大洞弁財天本堂
 
 大洞弁財天(長寿院)
(おおほらべんざいてん)
  彦根城の東北(表鬼門)、弁天山(211m)の中腹にある真言宗醍醐派の寺院。正式には長寿院ですが、日本三大弁財天の一つといわれる弁財天坐像を安置していることから大洞弁財天と呼び親しまれ、商売繁盛を祈願する人々でにぎわっています。・・滋賀県観光情報 の大洞弁財天(長寿院)より転載



石段参道の樹林の隙間から
彦根城の天守閣が正面に見える。
この弁才天がお城の表鬼門になる。
 

宇賀神
本堂の奥が東山ハイキングコース入口になっている。
 

石段を上がり切るとこのお堂があり
その左側からハイキングコースの山道に入る。
 

佐和山が見える
 山道でピーク(大洞山(211m)まで登ると、コースはここから佐和山へ向かって一旦下ることになる。
 

切通し
 古絵図に「かもう坂通り往還」と記されている切通しです。東山道と琵琶湖岸の松原をつなぐ道として、旅人や牛馬が往来したという。進行方向左へ下ると鳥居本国道8号線)、右へ下ると龍潭寺だ。直進して登り返すと佐和山だ。 今回は初めてのこの道を下って佐和山城の正面(正門)跡をめぐってみようと思うが、まずは直進して佐和山頂上の本丸跡へ行くことにしました。




 

 
下段曲輪
(西ノ丸跡)
 

上段曲輪
(西の丸跡)


  

中央のこんもりとした森林の中に彦根城の天守が望める。
びわ湖には近江八幡の沖島も見えています。
(西の丸跡上段曲輪から頂上(ん丸跡)に上がる途中での展望)


   
  佐和山頂上の本丸跡はこんな広場になっています。
冬は葉が落ちて周囲の景色を十分に楽しめますね。


竹生島と葛籠尾半島
(北北西方面)



 琵琶湖対岸、左端の小さな三角形の山は山本山、後方には冠雪している湖北の横山岳が見えている。街並みは長浜です。(北方面)


  

後方中央の山は滋賀県で一番高い伊吹山(日本百名山)です
白いタワーはフジテックという企業のものです。
左が米原市街、右手前は旧中山道が通っている鳥居本です。
(本丸跡から北北東方面の展望)




眼下に見えるJR彦根駅(西方面)
 素晴らしい展望なのでスケッチしようと思ったが、やはり写真にはかないので諦める。ゆっくり展望を楽しみながら昼食タイムとしました。


下山は登ってきた時の堀切まで戻って鳥居本へ下る。




わかりやすいしっかりした道だ。
コースと佐和山城の案内板もありました。

 
下りきった鳥居本からまだ伊吹山が見えている。
もう年末、冬なのに寒くなくてよいお天気です。


 

鳥居本から望む佐和山頂上です。山という感じがしないなあ。
昔はこちら側が佐和山城の正面、正門側だったんだ。
いまは新幹線、国道8号線が近くを走っている。



 

ここが佐和山城の登城道でした。
詳しい位置は右の佐和山城跡遺構概要図を参照ください。
 
 

昭和6年に建てられた近江鉄道の鳥居本駅舎
現在も開業当時と同様の建築様式を残しているそうです。
 

鳥居本宿を過ぎたところにあったモニュメント
ここが彦根と米原の境なんだろう
 

旧中山道
左の建物は”赤玉神教丸本舗です。
 中山道鳥居本宿を過ぎて、馬場の宿へ向かう摺り張峠への道とサヨナラして国道8号線をひたすら歩いて米原駅に無事着きました。いつものことながら一石二鳥とはいきませんでしたが、「かもう坂通り往還」を歩けて、佐和山城の正面も散策できたという新発見があってよい山歩きができました。


------ 佐和山参照レポートです。 ------

・佐和山から彦根城へ 2007/04/06

・石田三成の佐和山
 2002/8/15