ユニークな外観のごみ処理場と渡船めぐり

2015・6・23



大阪市環境局の舞洲工場(ごみ処理施設)

 この日の予定は大阪湾の人工島、舞洲(まいしま)にある奇抜な建物、大阪市環境局のゴミ処理施設舞洲工場とスラッジセンターを訪ねる。そして午後は大正区まで足をのばして、大阪市の運営する渡船場、落合上渡船場と落合下渡船場を訪れるという欲張った計画です。舞洲については今月8日にチャレンジしましたがアプローチ失敗で敗退したのでそのリベンジです。大阪の渡船については、現在運営されている8カ所の渡船場がありますが、まだ訪れていないこの二カ所の渡船で渡り完了することです。



 最初の訪問地、舞洲へのアプローチは、JR桜島駅前からバス(210円)に乗る。橋を渡るとすぐに目的の建物が目に入ってくる。舞洲に入って最初のバス停が大阪環境局です。ここで降りて、すぐに描いたのが上のスケッチ作品です。
 

大阪市環境局のゴミ処理 舞洲工場

 この奇抜なデザインの建物は、環境保護建築でも有名なオーストリア・ウィーンの芸術家フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー氏のデザインだそうです。見学は事前に申し込みをする必要がありますが、私は外観を見てスケッチすることが目的なのでしませんでした。

詳しくは大阪市環境局 舞洲工場をご覧ください。
 

 このアングルで一枚スケッチをして、後は建物の周りを一周、この不思議なデザインの建物を楽しみました。
 

塔が高いので接近するとこんなカットになってしまう。
 

左奥の塔は次に行く施設、スラッジセンターです。
 

塔の基礎部分はこんなカラフルな色と
変わったデザインでした。
 

施設の周りを一周して次のスラッジセンターへ向かう。
右の塔(建物)はなんなんだろう?


舞洲スラッジセンター
(大阪市の下水処理施設)
 この舞洲スラッジセンターも、環境保護の視点に立った環境保護芸術家として有名な、オーストリアの故フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー氏がデザインされました。詳しくは大阪市のHP「舞洲スラッジセンター」を参照ください。
   
 こちらのスラッジセンターも施設を一周して外観を見ただけ、スケッチはせずに次の訪問地、大正区の大阪市の渡船場の二つ、落合上渡船場と落合下渡船場へ向かうことにしました。


  

橋の上から舞洲スラッジセンターを振り返る。
左奥の塔は先ほどスケッチをした 大阪市環境局のゴミ処理施設のものです。

 来た道を戻れば大正区への移動は難しくはないが、同じルートは面白くない。ということでスラッジセンター横のつり橋を渡っていくことにする。ただし、どこに最寄りの駅があるのか、事前にチェックしていない。橋を渡りきると、左手にヨットハーバーがある。もしかして市バスのバス停でもあればと期待して進む。


 

 ラッキーなことにこの橋には歩きやすい歩道がある。このつり橋を渡って直進すれば方向的には大阪駅のはずだ。
 

大阪北港のヨットハーバー
 時間もちょうど正午、ここにはレストランが売店はあるだろうと期待して行くことにする。
 ヨットハーバーに立ち寄ってみたが、本日は閉店のカンバンが架かっていて施設内には入れない。売店も見つからない。バスも運行されている感じもない。舞洲へ戻ろうかと思案したが、なんとかなるだろう。そのまま直進することにしました。ただ、淀川が左手にあり、その堤防道だったので少しは安心だ。
 

大阪市の中心街(JR大阪駅付近)だろうか
ビル群の影が遠くに見えてきた。
 

同じ場所から来た道を振り返ると、
遠方左端にスラッジセンターの塔がまだ見えている。
 舞洲を離れて30分が経過したが、 まだ淀川堤防歩きがつづく。進行方向左手は淀川、右手は工場地帯で食事をするところも、バス停も見つからない。途中に弁当を販売している車があったが、めどの立つ所まで急ごう。
 

12:50 伝法水門に着く。
 ここに「伝法水門」の説明と付近の概略地図があり、やっと現在地がつかめました。近くに伝法駅があることがわかり一安心(^^)です。
 

船溜まり
 伝法水門から見える船溜、ここは漁港のようだ。


 ここは昔の伝法川の河口であり諸国の船舶が入港して繁栄した。元禄年間、安治川の開削により入港は少なくなったが、小都市の景観はあった。昭和28年高潮対策で伝法川が埋め立てられ一部が漁港となり水門が設けられた。伝法漁港は大阪市内にある漁港として代表的なところで、大阪市漁業協同組合もここにあります。大阪湾や淀川で漁をして、毎日、中央卸売市場に卸しているそうです。
 

淀川に架かる新伝法大橋(左)と
阪神電車なんば線の鉄橋
 

阪神電車
この踏切から近くの伝法駅へ急ぐ。


 初めて乗った「阪神電車のなんば線」でした。この路線は難波駅より近鉄線に乗り入れ、奈良まで行ける。便利になったものですね。西九条で環状線に乗り換えなければならないと思って路線図を見たらJR大正駅近くの「ドーム前」という駅がある。ラッキー(^^)/ ・・・いつもこんな偶然の出会いばかりです。
 

阪神電車のドーム駅(地下駅)から地上に出ると
プロ野球でおなじみの京セラドームが傍に見える。
 

ドーム前から市バスで大正中央中学校前で下車
道標に従って落合下渡船場へ向かう。
 

渡船は自転車も持ち込みOKです。
 

落合渡船場からみる木津川下流方面
 木津川の川幅は約100メートルらしい。付近に人が利用できる橋がないので渡船は貴重な交通手段です。運行も15分間隔、自転車も持ち込めるので便利です。おまけに運賃が無料なのがありがたい。
 

わずか1分ほどで対岸に渡れる渡船
 

木津川の上流方面の風景です。
大正駅近くの京セラドームが見えている。

 
渡船場マップ

①天保山(てんぽうざん)渡船場    ②甚兵衛(じんべえ)渡船場
③千歳(ちとせ)渡船場         ④落合上(おちあいかみ)渡船場
⑤落合下(おちあいしも)渡船場
    ⑥船町(ふなまち)渡船場
⑦千本松(せんぼんまつ)渡船場   ⑧木津川(きづがわ)渡船場

今回は落合上・下渡船場の二カ所の訪問でした。




大阪市が運営する渡船場のマップ

桜島から舞洲と、ドーム前からは市バスで移動。
伝法駅からは阪神電車でドーム前まで移動しました。


**** これまでに訪問した渡船場のレポートです。 *****

・水の都、大阪の渡船 2015年6月8日
①天保山渡船場

・ひまつぶし電車旅のはずが・・・ 2013年6月17日
 ②甚兵衛渡船場・③千歳渡船場・ ⑥船町渡船場・⑦千本松渡船場・⑧木津川渡船場

 ・大阪アルプス五山縦走」  2008年3月18日
・⑦千本松渡船場


大阪の渡船
(大阪市のHPより転載させてもらいました。)

 現在大阪市内には、市の運営する8か所の渡船場があり、15隻の船が地域の多くの人々に利用されています。古来数多くの川が流れ、水の都と呼ばれた大阪には、人々の往来のための渡船場が各所にありました。当初民間によって営まれていた渡船は、明治24年に大阪府が「渡船営業規則」を定め「監督取締り」を行うようになり、明治40年には安治川、尻無川及び淀川筋の29渡船場については市営事業として市が管理することになりました。
 大正9年4月、旧道路法の施行により渡船は無料となり、昭和7年4月以降はそれまでの請負制を改め、ほとんどが市の直営方式になりました。そして昭和10年頃には渡船場31か所、保有船舶数69隻(機械船32隻、手漕ぎ船37隻)、年間利用者は歩行者が約5752万人、自転車等が約1442万台を数えました。
 しかし、その後橋梁の架設など道路施設の整備に伴って次第に廃止され、特に昭和20年には戦災によってその多くを失いました。昭和23年に15か所で再開されましたが、戦災復興とともに道路をはじめとする都市施設が整備され、モータリゼーションの進展もあって、渡船の利用は次第に減少し、昭和53年には渡船場12か所、利用者数約250万人に、平成20年度では8か所約208万人になっています。大阪市の渡船は全て無料です。

 落合下渡船場で大正区から木津川を渡って西成区津守に着く。そこから木津川沿いを上流に向かって歩き、落合上渡船場を探して歩く。約1Kmほどのところにあるはずの上渡船場が見つからなまま、いつの間にか大正駅近くの環状線の鉄橋が見えてきた。しかたなく、少し戻って大浪橋を渡って行くとなんと着いたところは大正駅からバスで一つ目の三軒家の交差点でした。再びバスで大正区役所前まで戻り、区役所の後ろの千鳥公園(昭和山)へ。この公園を越えた川岸にあたりに上渡船場があるはずだ。
 

千鳥公園の昭和山へ登って行く。
 

昭和山頂上にある東屋
 

 千鳥公園を過ぎると、落合上渡船場への道案内板がある。 
 

落合上渡船場へやっと到着する。
ここも15分おきに渡船がでている。
 

渡船乗り場
 

木津川を渡った船着場から対岸の船着場を写す。
 

落合上渡船場(西成区津守側)
 落合上渡船場から道路に出て、乗り場案内を確認したら乗り場への入り口はこんな感じでした。ここは通り過ぎた時に道標を確認したところだが、乗り場案内の表示板が進行方向では見えない方向を向いていました。ここを見落としたために、遠い回り道となってしまいました。

 
落合上渡船場(西成区津守側)からの下流方面
 落合下渡船場から乗った時、右側の大きなクレーンがあったことを覚えている。そこから落合上渡船場が見えていたのにまったく気がつかなかった(^^;)。ここから川の中央を走る渡船も確認できました。






木津川水門(防潮)

再び渡り返して、渡船乗り場から上流の水門のある風景をスケッチしました。



 
 帰宅してから、落合下渡船場で乗る前に撮った写真(左の写真)で確認したら、落合下渡船場から上流にある木津川水門も落合上渡船場乗り場も渡船も映っていました。これを見落としたために落合上渡船場乗り場を見つけられず 大回りで大汗をかいたが、後の祭りですね(^^;)。でも、暑さにもめげずに戻って探した甲斐あって、大阪市の渡船場8カ所全部を訪れることができました。結果オーライでした。